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ヤブ田玄白
ヤブ田玄白
novelistID. 32390
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ドクター・ヤブ田の、夢よもう一度

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 半分ぐらい来た時、下腹が張ってきた。コロナの影響で窓は少し開放している。換気のためで仕方ないが、今朝のヤブ田にはこたえた。

 終点まであと4駅ぐらいで、下腹の張りに加えて、背中に時々ブルブルと震えが来た。
膀胱に尿が十分溜まって、いつでもOKというスタンバイ状態である。(猫が排尿の時、尻尾をブルブル震わせる動作を思い出した)

 私は思わず両足に力を入れて踏ん張ったりした。
それでも我慢できず、座っていられなくなった。
幸い下りの電車で、お客は数人だった。
私は座席から立ち上がってドアの傍に行き、窓の外をぼーっと見たりした。

 立っていると、尿意はいくらか和らぐのだ。その代わり、大のほうを、催してくる。どちらもよい事はない。

 この困難な状況の中でヤブ田は考察した。
昔、医学部の講義で教わった知識である。