ゲロゲロゲロッピ(おしゃべりさんのひとり言 その73)
ゲロゲロゲロッピ
ごめんなさい。
嘔吐、吐く、戻す、上げる、リバース、ゲロ、ゲェ・・・
冒頭から汚い話で、本当にごめんなさい。
気付いたことが話したくって、今回はあえて汚い話です。
僕はよく吐きます。昔からそうでした。
でもそのおかげで、それが強みになることもあるんですよね。
子供の頃、特に乗り物酔いには弱く、自家用車に乗るのがすごく嫌でした。
30分我慢出来たらいい方で、ビニール袋は常に握っていないといけませんでした。
ある時は、後部座席からフロントガラスにまで、口から波動砲を・・・・・・
吐いちゃえば、その後は普通にしていられるもんです。
車の内装のビニール臭と父のタバコが混ざって、その臭いが苦手だったのかもしれません。
観光バスやタクシー特有の臭いも苦手です。電車や路線バスの臭いは気にならなくて大丈夫なので、やっぱり単純に苦手な臭いが原因だったのかも。
新鮮な空気を吸うために窓を全開にすると、エアコンが効かないから怒られました。
その臭いを思い出すだけでも勝手によだれが湧いて出て、吐きたくなります。
だから臭い対策に強いミントのお菓子を常備していました。キャンディーやラムネは甘いので効果ありません。ミントが辛いくらいの『PETS』の効果が高かったです。
でも臭いがしない船でもダメでした。
水泳教室で中耳炎によくなってたので、耳の中の三半規管がやられていたのかもしれません。
イカ釣りに出た漁船で、2時間で血が出るまで吐き続けて港に引き返したり、フェリーに乗って気分が悪くなるなんていつものこと。
そんな時は船の甲板を歩き続けると耐えられます。
しかし不思議なことに、インド洋で20メートルくらいの大型ヨットに4時間乗った時は、全く酔いませんでした。
帆が風を受けて、常に傾いた状態で海上を走っていると、その角度に自分も体勢を合わせるように常に意識するからだったのでしょうか?
カジキマグロのトローリングをしながらの航行だったので、これは楽しめてよかった。
ところがその復路は『スプルファスト』という猛スピードの水中翼船に乗ったのですが、乗船時間はたった1時間半。でも無茶苦茶揺れる。ペットボトルでも飲めないくらいに、ずーっと縦揺れをしてる感じです。気分転換に歩けるような場所すらない。
乗船前に酔い止めの薬が配られるほどでしたから、僕は太刀打ちできるはずはありません。手足が痺れるくらい自律神経がマヒして、冷や汗と低体温で体調を崩してしまいました。
途中でカットフルーツを配りに来るんですが、僕はその横でエチケット袋を満杯にしていました。
飛行機はまだましです。
確かに揺れると気分悪くなりますが、長時間揺れ続けることはほとんどありませんから。
ただ、大阪の伊丹空港への着陸の際は、なんであんなに揺れるんでしょうか? 伊丹には行きたくありません。
アリゾナのフェニックス空港の着陸前も恐ろしく揺れます。いつもです。これは気温50度を超える砂漠地帯の上昇気流が原因らしいです。
でも僕は飛行機で吐いたことは一度もありません。
友達の家族とハワイに行った時の飛行機で、ずーっとビールやワインを飲み続けていたら、友達の奥さんは、着陸の際に床に戻しちゃいましたけど。
それを見て僕は気を付けようと思いましたので、その後は加減して飲むようにしています。
ビジネスクラスに乗ると、いくら飲んでも大丈夫です。地上で飲むのと変わりません。座席が広いので楽っていうのもありますが、どうやら酸素の供給量が原因だと聞きました。
飛行機の中って、天井から酸素が常に出てるんですが、エコノミーとビジネスクラス以上の人口密度の差って、一人当たりの酸素の有効量が違うそうです。常に深呼吸できている感じでしょうか。車の窓を全開にしてるのと同じ効果なのかな?
仮定の話ですが、もし宇宙旅行できるようになったら、宇宙服のヘルメットの中に吐いてしまう可能性が高いので、酸素の消費量が高くなってしまうだろうし、僕はこんな夢は持てません。
思い起こせば若い頃、飲み過ぎて吐くことも多かったですね。
酔うと満腹中枢がマヒしてしまうようで、いくらでも食べられるようになるんです。
元々アルコールに強い体質だったようで、あまり酔った感覚を得られません。
だから、ビールだと大量に飲んで食べることになるので、ワインやウォッカを飲んだりして、早く酔うようにします。
それでもつい飲み過ぎると、お腹がキンキンになってしまう。
トイレに行って、鼻をつまんで、口を開けるだけで、何の抵抗もなく、胃の内容物をすべて出す技術を身に付けています。
ま、普段あまり飲むこともないので、健康を害するようなことはないと思います。
飲み比べ対決なんかした時には、僕は絶対に負けません。
もう無理ってくらいお腹いっぱいになっても、一回トイレに行って吐くと、また初期状態に戻せるからです。
だから僕が途中で退席すると、それで勝ったと思った相手は、その後地獄を見ることになります。なぜなら僕はトイレから戻るなり、何事もなかったかのようにまた飲み続けられるんで。
最近吐いたのは、コロナワクチン2回目接種した晩でした。
副反応で腕が腫れて痛みが増し、その痛みに耐えていると、気分が悪くなってきました。
この感覚は、(あ、吐くな。これ)って判ります。
そんな時は迷わずトイレに行きます。変に我慢しません。簡単に吐いておきます。
おまけに、お腹の調子も悪くなって、段々、軟便から水様便に変化。
(食当たりだったのかもしれない)と思ったけど、注射の副反応の可能性を考えると、(ワクチン接種後に急死することがあるけど、血管内に血栓ができてしまうらしい)と不安になる。
だから水分をしっかりとっておこうって思った。それで水を飲むと、また気分が悪くなる。それでまた上げる。下す。
これの繰り返しを夜通しやって、翌朝には、体重が4キロくらい減ってしまっていたんです。
すると、その日の体調がものすごくいい。
上手に吐けるから、体に負担が少ないんだろうか。体が見事に軽くなって、立ち座りもすごく楽チン。ちょっとのことでもすぐに立ち上がって動き出せる。
ここまで究極に胃と腸が空っぽになると、体へのエネルギー配分が変わるようだ。
それくらい消化という働きは、体に負担をかけてるのかって解った。
大食いは寿命を縮めるだろうな。
つづく
作品名:ゲロゲロゲロッピ(おしゃべりさんのひとり言 その73) 作家名:亨利(ヘンリー)