がんばれ!応援してるぞ(おしゃべりさんのひとり言 その71)
ミニバはそのシンフォニックメタルにピッタリくる歌手。
4~5年前に、ペルKとまた暫く一緒に活動してる期間があった。よりを戻したとは思えないけど(それぞれに新しい恋人がいたからね)、メジャーリリースの企画もののアルバムに、ノルウェー代表として二人で1曲だけ参加していた。
それすごくいいよ。本当に素晴らしい。軽く聴けるメタルで、真似して歌おうにも、ペルKのオクターブに付いていけない。
そして同時期に、何曲か二人でコラボしたカバー曲をユーチューブにアップしている。本当に聴き惚れる。ずっと二人で歌い続けてほしいと思った。でも新しい恋人がいるし無理だろうね。
その後ミニバは、男女を問わず他のヴォーカリストや、ギタリスト達とコラボしながら、数々のバンドの名曲カバーをアップしていく。
僕はこの頃、ネットで彼女を知った。それからフォロワー数が急に増え始めて、投稿も週一回ペースに。
だから僕はなんとなく気に入って、彼女の歌を聴いていた。
それが突然、今からちょうど1年ほど前に、ユーチューブへの動画投稿が、ピタリと止まってしまったんだ。何の前触れもなく。
でも僕はちょっとそんな予感がしていた。それは、新恋人と思しきギタリストのクエンティンが、動画にあまり出てこなくなってきたからだ。彼自身の動画チャンネルでも、ミニバとのコラボ動画がアップされて来たのに、急に他の女性とのコラボ動画が増えてきて、「あれ?」って感じてた。
ミニバの動画が止まって半年経ったころ、SNSにようやく近況報告があり、カウンセリングを受けていることを告白、歌には燃え尽きを感じているとのこと。
こうなると僕は何か切ない思いがした。
メジャー歌手じゃないから、一般人として身近に感じるんだろうな。
こんな時僕は、何か自分に出来ることが無いかって考える癖みたいなものがあって、つい他人にお節介を焼いてしまうんだ。
それで、SNSのファンフォロワーサイトを通じて彼女にメッセージを送ってみた。自作の詞を添えて。
そのタイトルは、『ピクニック』。その中身は、『ピクニックな人生(ひとり言27)』に書いた内容のままを歌詞にしたためた。今の彼女の境遇にピッタリだと思ったからだ。心からの応援の気持ちで。
暫くして「素敵な詞をサンキュー」と一言反応があった。
でもこれ以上の沈黙は破れなかった。
そうこうしていると最近、ファンサイトの中で、ミニバをオランダのメジャーメタルバンド『DELAIN』のヴォーカルに推薦しようって動きが出てきて、何のことかと思って見守っていると、どうやらコネのある人が勝手に動いてるみたいだ。
でもあれよあれよって内に、実際にそのバンドの代理人とのやり取りがリークされ始めた。
彼女自身はどう思っているのか分からないけど、オーディション予定がどうかって話まで進んでる。
僕は彼女自身は乗り気じゃない気がしてる。でもその動きは少しあるんだ。
彼女のSNSを隅から隅まで調べると、ある程度の住所が特定できて、どの町に住んでるのかくらいなら分かるでしょ。
投稿動画の景色から、その町の特徴的な建物なんかでも、グーグルストリートビューを使えば、どの辺に住んでるかが特定できる。多分この家に住んでるんだなってとこまでも。(もう僕もストーカーの域だね。田舎町だったから建物が少なくて簡単だったんだ)
さらにノルウェー語でググってみると、もっと詳しい情報があって、彼女のハンドルネーム「ミニバ」が、舞台演劇関係の会社として法人登録されてることが判った。それでその登記簿情報から、住所や電話番号まで判かっちゃった。
それがこの夏に、沈黙を続けているにも関わらず突然、事務所を自宅から移転したんだ。もっと大きなビルに。
これって、新しく動き出すための準備じゃない?
ひょっとして『DELAIN』?
もしそうなら、僕の『Picnic(ピクニック)』メジャーリリースしてよ。
つづく