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端数報告5

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【目立つ外見を利用して警察の眼をひきつけること】
だ。現金の受け渡し場所に刑事がいないか見極めるための囮になる。たとえ職質を受けたとしても任意同行を迫られぬ線を心得ている。万一、現逮や緊急逮捕なんてことになってもグリコのときには鉄壁のアリバイを持っているから大丈夫。
 
だから大胆な行動を取れた。〈危ない橋〉というわけでもなかったわけだがしかし危ない橋だった。四方修が、
 
画像:四方修捕まえても何も言わないと思う
 
と言っているのは正しいということになるが、しかし、
 
画像:捜査員300人の証言142-143ページ職質してみるべき
アフェリエイト:捜査員300人の証言
 
こんなこと言う者もいる。おれはこっちのが正しいと思うね。でもまあ、〈彼ら〉が捕まらなくてむしろよかったとおれは思っているクチだからこうならなくてよかったわけだが。
 
そして〈彼ら〉の方もまた、〈天国と地獄作戦〉を、
「あれはやり過ぎだったな」
と思っているに違いない。〈F〉はその後も同じ役を続けている。11月14日の大津で電話ボックスにいたのはわざとだ。警察が来ているのなら自分を見つけさせ、囮になって注意を引き付ける役を担っていた。電話の相手に最後に言った言葉はおそらく、
「やっぱデカがいよるわ。わしを見つけたで。気ぃつけな」
なんてところだったのじゃないか。
 
画像:大津サービスエリア1
 
画像:大津サービスエリア2
 
NHKの再現ドラマから見せるとこう。サービスエリアの建物前にある電話ボックスの中にいて、刑事に気づいたように出てきて自分から向かって来、スレ違ったあと足早に去った。これが〈F〉が目撃された2度目にして最後の場面だが、これをおれは上に書いたように推理する。
 
7月6日と9月18日の取引場所で〈F〉の姿は見られていないが、やはり近くでむしろ警察に見つけさすような動きをしていたのではないだろうか。7月6日の現場近くで刑事らが地図を開いて相談していたというのを見たのは〈F〉だったのかもしれない。
 
画像:キツネ目130ー131ページわしらないたで
アフェリエイト:キツネ目
 
プロの根性というものが足りない。警察も普通の企業と同じく反省会が必要なものなのである。
 
   ***************
 
とまあ、こんなとこかな。書きたいことはまだたくさんあるんだけど、でもいつもいつも長くなっちゃってどうしようもないからな。
 
今日のところはここまでにしとこう。それでは。
 
作品名:端数報告5 作家名:島田信之