端数報告5
『キツネ目』の本には、
画像:キツネ目242-243ページ不審な女
アフェリエイト:キツネ目
このような記述がある。これはその年齢の女がいたと推定するに足る充分な根拠と言えませんか。だがNHKは〈声は少女のもの〉という自分達が掴んだ〈新事実〉を振りかざし、最新の技術で得られた新事実なのであるから確かなものだということにして、ただそれだけをもってして、
「警察の見立ては間違っていた! 30代の女はいない! だから解決できなかったのだ!」
ということにしてしまう。おもしろおかしく扇情的に歪曲した報道をし、明日に別の新事実が出ればまた〈確実〉ということにしてふくらました報道をするのだ。そしてどうやら『罪の声』というシロモノは、映画版の60秒のCMを見る限りではNHKの再分析ままに話を作っているとおぼしい。
画像:罪の声CM小栗旬「ギン萬事件で使われた声は3つ」
小栗旬演じる男はその中で、
「ギン萬事件で使われた声は3つ」
と言った。NHKは、
〈グリ森事件で録音された声は3つ〉
と言う。しかし、それは間違っている。
〈4つ目の録音〉があるのだ。ウィキに、
*
なお、事件発生直前の12月4日にアマチュア無線の7MHz帯オフバンド(指定範囲外の周波数)にて「21面相、こちら玉三郎」「クスリは用意できたか」「ひと、ふた、ひと、ろく(12月16日と推定される)、航空券が往復確実に取れてR6(アマチュア無線での沖縄郵政管理事務所(現:沖縄総合通信事務所)の地域番号と推定される)へ行く場合は日帰りで必ずアシがつかないように戻ってくるように」「不二家はやっぱり金払わんちゅうとんのけ」「不二家あきらめたほうがええわなこりゃ」などいう「21面相」と「玉三郎」を名乗る2人の通信が北海道岩内郡のアマチュア無線家によって偶然にも傍受録音されていた(北海道テープ)。捜査本部は犯人グループの可能性が高いと判断して、捜査が行われ、一部はマスコミ向けに公開された。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%83%AA%E3%82%B3%E3%83%BB%E6%A3%AE%E6%B0%B8%E4%BA%8B%E4%BB%B6
とある。これが『真犯人』にもう少し詳しく書かれるのだが、
画像:真犯人175-177ページこちら玉三郎
アフェリエイト:森下香枝真犯人
こうだ。どうだろう。女や子でなく、〈かい人21面相〉その人の声に間違いなさそうだが、あなたには、これがそんなに悪いやつらのやりとりのように思えるだろうか。
おれはそうは感じない。このふたりは浅田次郎言うところの、
《陽気でノリのいい人種》
のようにおれは感じる。おれが考える犯人像そのままのだ。
これが傍受・録音されたのが12月頭。ハウス脅迫の東名高速での現金受け取りに失敗したちょい後だ。際どいところで捕縛は免れたものの、〈彼ら〉としては肝を冷やして心臓バクバク。その動悸もやっとおさまったというところかな。
画像:グリコの看板
この看板を世界的に有名にするという冗談で始め、結果的にグリコの宣伝になるんやったら一億くらいもらってもええやん、なんて了見でやったんだけど、やればやるほどなんだか事が変な方向に進んでく。グリコで失敗。丸大で失敗。森永で失敗。ハウスで失敗。次は不二家を狙ってみよ思うんやけどどうやろなあ、という感じになんか読めませんか。こんな録音があるんなら聞いてみたいと思いませんか。
おれは思うがどうですかね。〈彼ら〉は本当のワルじゃない。良心を持たぬサイコパスなんかじゃなくてお調子もんの小悪党の集まりだった。だから決して子供に悪いことなどしてるはずがない――おれはそう思いたいのだがいかがだろうか。
とまあ、そんなところで今回は終わり。おわかりだろうがこのログを、『罪の声』なる本について、おれは電子書籍版の試し読みと同じくマンガ版の試し読みに映画版の60秒のCMだけを元に書いた。よって実際の謎解きがどうなのか知りません。この、
画像:グリ森本4冊
4冊を図書館に返してまた借りるついでにあれば借りようと思います。あの後図書館に行ってないので、その後の朝日新聞も見ていないから今回は妖精率を出せません。てわけでまた。