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ドールメイカー

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おまけページ・設定



お話の途中で必要になれば書くので読む必要は無いと思いますが、ドールメイカーの簡易設定まとめです。
ちょっとネタバレ的な要素もあります。



・ドールマスター

 国から正式に認定されたプロの人形師。主に「マスター」と呼ばれる。
 「灰色の」「紅玉の」「藍色の」等、名のあるマスターは色に関係のある二つ名の方が知られており、歴史の長い工房では弟子に名を継がせることもある。
 基本はマスターに弟子入りし、修行を積んで晴れてマスターになる者が多い。師匠であるマスターに認められれば、国の認定機関に申請が出され、許可が出ればマスターの証である「鉱石を使った花のブローチ」が授与される。
 鉱石の種類や花のデザインは個人専用のもので、主にメイカーの得意な種類の鉱石が選ばれる事が多い。
 近年ではオルテンシア・カンパニーのような工房よりも企業に近い会社で働く人形師も増えており、マスター認定のプロセスが従来と異なっている場合も多い。


・ドールメイカー(Doll Maker)

 職業名で、マスターもメイカーと呼ぶこともあるが、一般的には人形師見習いの意味。
 「メイカー」「DM(ディーエム)」と呼ばれ,「DaM(ダム)」は落ちこぼれへの悪口。
 オルディやファンシードールの需要はそれほど多くはなく、こじんまりした工房が各町に存在するだけであったが、近年はマシンドールの普及と素材である心核(コア)の※精製技術の発展により人形師への需要が高まっている。
 ※ドールへ使用するという都合上、適切なサイズの自然鉱石を用いることしか出来なかったが、加工技術の向上により用途に沿った心核を精製することが可能になった。


・心核(コア)

 ファンシードール、マシンドールを動かすために必要不可欠なものであり、ドールの性格や能力は全てこの心核の出来に左右される。
 腕利きの人形師は心核さえあれば何処ででもドールに心を吹き込む事が出来、マスターに認定された者だけが心核を持ち歩くことを許される。
 心核をただの道具と取るか、「こころ」と取るかは人其々だが、大半の人形師は後者だと答えるだろう。

・ドール3原則
 ・ドールは人間を傷つけてはならない
 ・ドールは心核を破壊してはいけない
 ・ドールはマスターの意に沿うべし

(これ、あんまきちんと3原則って決めてはいないんだけど、とりあえず、人を傷つけることと自殺する事は出来ないように「心核に刻み込まれている」ということです。 
 出来のいいドールほど人間臭かったりするから、命じられても拒否することはある)


・三大ドールマスター

 ファンシードール「灰色の」ルチル・ラドライト
 マシンドール「紅玉の」アルミナ・ルビー
 オルディドール「藍色の」ベリル・インク

  この三名が其々の分野での現在のトップであると言われている。


・オルテンシア・カンパニー

 社長:アルミナ・ルビー・コラン(紅玉のドールマスター)
 ドール関連の商品を手広く扱う大会社。主にマシンドールの販売に力を入れており、多種多様な用途に合わせたサイズやデザインの異なるドールが日々開発されている。現在普及しているマシンドールの8割はHC製と言われている。


・ファンシードール

 基本的な素材は人形(オルディ)と同じ。心核があるかないかで判別する。
 一般的に表情豊かで細かな気配りが出来ることが多い。
 メイドのような役割や、接客などの仕事用に使われることが多い。


・マシンドール

 頑丈な素材で作られており、主に重労働に使われる。その用途故に変わった形をしているドールが多く、人型をしているドールの方が珍しい。


・オルディドール

 動かないし、喋らない、昔ながらのドール。
 ファンシーの普及により、ファンシードールの値段が下がるにつれ、オルディドールの需要が減っている。職人も少なくなっているが、オルディドールをこよなく愛する者も存在する。

※ドールは作った人や心核に左右されるため、決まった形は無い。
 その為、ファンシーかマシンかの分類はボディに使う素材で分けられている。


・細かいドールの分類

 ●フロイライン
  特にデザイン性を重視した女の子のドールのこと。かわいらしい外見のものが多く、サイズは小さめなものばかりで、大体15~60cmが基本。

 ●マスコット
  単純な形のデザインのものが多く、機能的なものは一切ついていないものばかり。
  子供用に買っていく場合が殆どのため、手触りの良いものや自然素材のドールが好まれる。

 ●レディオドール
 現代でいう所のラジオ。一応番組とかある。朝と夕の番組以外は不定期。個人で所有するというよりは、店の客呼びの為に置いてある場合が多い。マシンドールの一種だが、用途が音声伝達だけなのでサイズは小さめ。
 発信用のドールと受信用のドールがおり、届く距離は大きな街の端から端まで位。


□街
 ルチル達の住んでいる街。
 他の町よりも工房が多く、「工房の街」と呼ばれることもある。木や石で作られた家が多く、旧市街の辺りはきれいに家が並んでいて住みやすい。円状の広場には噴水、民家の窓からは洗濯物が干されていて、朝はパン屋からおいしそうな香りが漂う。
 郊外には畑や牧場が広がっている。
 新市街とは蒸気機関車で行き来できるようになっている。
 徒歩で向かう事も可能だが、徒歩だと半日は掛かってしまう。


・新市街

 最近になって開拓された部分で、一番目を引くのはオルテンシア・カンパニーの高いビル。
 若者は新市街の事を「ニューシティ」と呼んでいる。
 あまり計画的に建てられておらず、ややごちゃっとしたイメージを受ける。
 治安もあまり良いとは言えず、後述の事件もニューシティに集中している。
 使い物にならなくなったと判断されたドールの心核やボディの捨てられた、ドールの墓場と呼ばれている場所がある。 




◆最近起きている事件

(一応DMの本編に当たる話ですが、気にしなくても大丈夫です)

・ルチル達の住む街を中心に、ドールが自分の心核を壊す(自殺する)という事件が起きている。
 本来ドールは心核を壊せないように、マスターが心を与える時に設定する。それを怠ったマスターは一定期間の活動休止、最悪の場合、資格を剥奪される。
 警察の捜査でマスターのミスではないと判明しているが、原因の分からない不可解な事件を不気味に思っている住民やマスターは多い。



作品名:ドールメイカー 作家名:竜胆うゆ