狐鬼 第二章
黒狐は「ガリ」の 一気食い(チャレンジ)から無事、生還するや否や
言うに事 欠いて
「「ガリ」は(俺には)必要ない」
当然、目を真ん丸くする
はつねは 上半身を仰(の)け反(ぞ)らし 笑い声を上げた
然(そ)して 迚(とて)も美美(びび)しい見た目からは想像もつかない
豪快(ごうかい)な笑い方に吃驚(びっくり)する 黒狐の頭を撫でまわす
(黒)「ぁ?!」
(は)「さこちゃん、サイコー!」
(無限)よしよしを続ける
はつねに直様、身動ぎ 抵抗の意志を見せるものの
最終的には(はつねの胸元に抱え込まれる現状に)大人しく甘んじる
黒狐の顔が若干、赤いのは なんなのか
二人 (はつねと 黒狐)の様子を窺いながら
「マジで「犬」なのか?」
此処でも「鈍感力」全開で 呟やく
くろじに 古着屋店主が にやにやしながら突っ込む
「な、訳ねえだろ」