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狐鬼 第二章

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「、ぁあ?(怒)」

地を這う 低い声を吐く
黒狐が屋外(テラス)椅子の音を立てて はつねと向き合う

居合う 二人(くろじと古着屋店主)は
射合う 二人(はつねと黒狐)間の紛糾(いざこざ)等(など)知らないが
(対はつね生残方法を発動する)くろじも古着屋店主も 秒で「空気」となる中

当の 本人 (はつね)は言うだけ言って 満足したのか
忽(たちま)ち 朗らかな笑顔になって金狐に接(客)する

「お待遠様(まちどうさま)」

黒糖 タピオカミルクティーを 初めて見る
金狐は 眼を輝かせて「おお、此れは美味しそうだ!」と、はつね同様
朗らかな笑顔で受け取るも内心、(意地悪な)笑いが止まらない

知らないとはいえ
「神狐(黒狐)」相手に「圧(力)」を掛けるとは
「面白過ぎる」と わくわくで眇める金狐の眼に、はつねの思考が反映(うつ)る

一方、はつねの言い分に
黒狐は 双眼を剥いたまま 心底「うへぇ」と 思うも
「人間」の「牝(メス)」に 言われ放題では癇(かん)に障(さわ)る

売られた喧嘩は 買う

然して 勝つ
然して 喧嘩を売った事を後悔させてやる

屋外(テラス)椅子を飛ばす勢いで
矗(すっく)と立ち上がる 黒狐だったが

直様(すぐさま)、金狐の咳払いによって
出端(でばな)を挫(くじ)かれる

兄(金狐)弟(黒狐)の関係に於いて
「咳払い」は 危(やば)い

然して「咳払い」の次に危(やば)いのは
と、はつねから恐る恐る(其れでも)金狐に視線を移動(うつ)す
黒狐は(金狐の)琥珀色の眼光に心臓を貫かれ(比喩)思わず 前のめる

修羅場処か
終末の如(ごと)き静寂に 黒狐の目線を追う
はつねも(目線の先の)金狐を見る

くろじと古着屋店主は(以下ry

すずめは すずめで
(盆の上の)注文品を運ぶ事に思いの外、苦戦しているのか
此の状況に全く気付かずにいた(笑)

金(さ狐)
(お前、すずめに手を上げたのか?)

黒(上げてない!)
((上げる振りで←outです)上げてない!)

金(本当か?)

黒(ない!)
(断じて ない!)

本音を言えば
金狐は 黒狐の言葉を(微塵も)疑ってはいない

「人間」嫌い
「巫女」嫌い、挙句「雌(メス)」嫌いだが 卦体な事に「喧嘩」嫌い

唯 此の弟、自己至上主義

下に見る 相手の言葉 等(など)
洟(はな)も引っ掛けない

だが 如何だ
此(こ)の弟、はつねの発言に反応し捲(まく)りだ

毎度の事、でもないが
灸(きゅう)を据(す)えるのは 自分の役目だとしても
好い加減、面倒臭い

額(ひたい)に置いたままの 黒眼鏡(サングラス)を掛ける

此処は、はつね(と、くろじ)に お任せしよう
途端、金狐が戯(おど)けた声を上げた

「ほらほら!」
「噛み付く 一歩手前!」

一瞬で 凍結が解(と)ける
調子(ノリ)のイイ くろじがはつねに腕を伸ばす

(く)「stay back!stay back!」(何故 英語?←古着屋店主)

(は)「、え?」

背後から抱き抱える
はつねを 自身 (くろじ)の膝の上に乗せる、くろじがどさくさ紛(まぎ)れ
其 (はつね)の耳に 唇を寄せるのを運悪く 目撃した
黒狐は当然、燃え尽きる(笑)

其れは 傍目(古着屋店主)からも
「犬」弄(いじ)りの結果の 放心ではないな、と 分かる程だった

然うか

お前(黒狐)は みや狐殿とは違って
行動 (マウンティング)もせずに 諦めるのか?

ま、今 此の場で行動 (マウンティング=素っ裸)されても困るが(笑)

然うして
悠悠(ゆうゆう)と黒糖 タピオカミルクティーに舌鼓を打つ
金狐は 其れ以上、揶揄(からか)う気もなく
(漸(ようや)っと注文品を置き終えた)すずめに 半眼を呉れる

(金)(勢い(速さ)とか ない)

(す)(、すみません)

何と無く 精神感応(テレパシー)的、会話を金狐とする
すずめは場都合悪く(自身の)身を隠す、古着屋店主に不図 訊ねる

(す)「、あ、あの」

(古)「はいはい?」

(す)「、はつねさんの事なんですけど」

「なにか、スポーツとかやってました?」
「部活とか?、稽古事とか?」

(古)「いや、部活ならやってたけど?」

未(いま)だ はつねを抱え込んだまま
(嫌がるはつねを相手に)いちゃいちゃする くろじに冷めた目を向ける
古着屋店主が 呟やく

(古)「帰宅部」

(す)「」

作品名:狐鬼 第二章 作家名:七星瓢虫