第四話 くらしの中で
その二
私が二番目の子供を産んだとき、義母が電話で言ったことを今でも覚えている。
「あんたは一人子やけん女の子が良かった」と。
義母も二人の子を持つ母親だったが、男の子二人なので寂しかったのだろうか。
今私は息子がいたら良いなあとしきりに思うが、もし娘じゃなくて息子がいたとしたら義母のように寂しいだろうか。
最近テレビドラマで「となりの芝生」を観ているが、嫁と姑と中に入った夫が描かれている。
実際にそれほどひどくはないだろうと想像するが、もしかして本当にそういう状況の場合もあるかもしれないとも想像する。
私の場合、どちらもシングルなので間に他人は居ないから、我が家へ帰るときは水入らずで嫌な思いをすることはない。
作品名:第四話 くらしの中で 作家名:笹峰霧子