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桐生甘太郎
桐生甘太郎
novelistID. 68250
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メイドロボットターカス

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「うん!これは美味しいわ!蟹ざんまいの食卓なんて今までなかったのに、どれも美味しいわ!」

「そちらは蟹味噌のスープでございます、お嬢様。少しクセがありますので、ガーリックを入れ、ペッパーを強めに振っております。お口に合いましたでしょうか」

「ええ!とっても!」

テーブルの上には蟹サラダ、蟹味噌のスープ、蟹のクリームパスタ、蟹のほぐし身、蟹爪のコロッケが並び、私はその贅沢な料理を楽しんだ。

「ターカスはやっぱりすごいわ!びっくりしちゃった!」

「ありがとうございます、お嬢様」




それから寝る前までは少しだけ私は勉強をして、眠たげなコーネリアを撫でて眠らせてから、ベッドに入る。

「ターカス、おやすみなさい」

「おやすみなさいませ、お嬢様」

その時私は思い出した。

「ねえ、ターカス…今日のことよ、昼間の…」

すると、ターカスはベッドの横でかがみ込むのをやめ、少しだけ身を引いた。

「本当に、何もなかったのかしら…すごく大きな、爆発音みたいだった…びっくりして、コーネリアも怯えてしまって…」

ターカスはそこで、ベッドの脇にある、星空を映した四角い窓を振り返った。

「大丈夫です、お嬢様。もうあんなことはありませんよ」

そう言った時にはターカスは控えめに微笑んでこちらを見ていたけど、私はずっと気になっていたから、なかなか諦められなかった。

「あんなことって…?何があったの?教えてちょうだいターカス…」

「お嬢様が気に病むことではございません。もう決してあんなことは起きませんし、お嬢様に危険が及ぶことではございません。さあ、ミミと一緒にお休みになってください」

ターカスが一生懸命そう言うから、私はむしろ、「何か大変なことがあったんだ」という思いが確信に変わった。

でも、ターカスは「絶対に大丈夫」と言ってくれているし、ターカスが私に嘘をつくはずがないわ。きっと、本当に大丈夫なのよ。

私は自分を説得し、もう一度ターカスにおやすみを言った。