サイコパスナイト 承
正確な日付は忘れたが、玄関に止めておいた自転車の前輪に、画鋲を2つさされる事件も起きた。一応警察に通報もした。まず間違いなくベロの仕業だ。序に書いておくが、ここに引っ越してから奇妙な嫌がらせが2件あった。1つは、度々僕の車を駐車している場所の前にガムが捨てられたことだ。30個以上だったと思う。もう1件は、郵便受けに精子のような匂いのする、多分使用済みのコンドームか何かが2度送られてきたことだ。気持ち悪いから1回めは直ぐ捨てて、2回めは犯罪の証拠として念入りに包んでベランダに保管している。
5章 年が明けても騒音攻撃は続く
年明け以降は、僕も対策を行うようになった。夜寝る前に音を出して、僕の居場所を分からなくして寝るのだ。具体的には、PC部屋でクリップ式扇風機にタイマーを付けて細工をして音を出すようにしたり、掃除機を寝る時にちょっと作動させたりした。するとベラは、特に扇風機で出す音に怒りを表す。足音やドアの開閉が何時もと違うのだ。それ以降にも、普通の人なら気にしないレベルの音で怒りを表すことから、彼女が典型的なミソフォニアだと分かった。
ベロには何度か、寝る場所を作る際にわざと大げさにそれらしい音を出したりした。するとベロは、それ以外の場所を探すという事を何度かやった。裏をかかれているとは考えていなかったのだろう。また、洗濯機が脱水の時、外出するということを度々行い、強い眠気を覚えた際に何度か洗濯機の脱水中に外出するように思わせて玄関ドアの開閉などを行った。そして、インターフォンの近くで1時間~3時間程度の間横になっていた。上階の奴らは探し始める時もあったが、何もしないことが多かった。起きる際には、わざと場所が分かるようにして、その後の外出時にインターフォンの鳴らすようにした。多分そのためだろうが、ベロが怒っているようだと思ったことがある。面白かったのは、脱水中の外出というやり方を止めた後暫くした頃、洗濯機を回しながら本を読んでいると、ベロがウロチョロする。そんなことはこれまでなかったので、???。玄関を開くと、そこに回覧板があるではないか。タイミングよく、回覧板を持ってきた時僕の部屋の前の門の扉を開閉したのだろう。
6章 ベラの怒りモード
ベラの怒りの最高潮と言ってよいのは、2018年3月初旬の事件だろう。その日僕は、PC部屋で10分タイマーで扇風機ノイズを出すようにして、そのすぐ下で横になった。するとベラは、怒りモードで部屋を出る。足音と扉の開閉が乱暴になるから怒っているとわかる。何時もは直ぐに怒りモードは収まるが、その日は違った。多分僕の居場所をずっと探していたのだ。彼女はアスペルガーだけあって、僕がその音のすぐ近くにいるとは考えなかったようだ。ベラは何時までも探していたので、僕は耳栓をして寝ることにした。ちょっとウトウトしかけた頃、いきなり火災報知器の音。驚いて耳栓を外して様子を伺う。ベラは火災報知器のボタンの近くにいるようだった。報知器の音が止んでも暫く様子を伺っていると、また報知器がなる。その時ベラは、報知器のそばにいた。報知器が止んで暫くは様子を見ていたが、その後寝た。
問題なのは、Dがマンションの総会で火災報知器は誤動作だろうと言ったことだ。管理組合長(マンションの住民)も、信じ難いと言っていたし。そもそもどの部屋で鳴らされたかは分かるはずだ。因みに、その以前も以降も一度も誤動作なんて起きてない。Dの問題はそれだけじゃない。タバコの灰の問題の時、ベロ達が管理人に僕が絡んだという嘘をついたのだ。管理人は、すべての事をノートに(業務規則として)記入しているが、警察からDにそれを見せてくれと言ったが、そんなものはないと警察に答えたそうだ。僕が管理組合の定例に出たいと言うと、それをDは邪魔したようだ。そもそも、僕の上階は途中で引っ越してきたようだ。つまりDが意図的に入居させたのだ。それを知ったのは、僕の2階上に話に行った時だ。下の階からクレームはないかと聞くと、ないという。そして下の階は途中で引っ越してきたというのだ。僕は全く気付いていなかった。さらに、管理組合に送ったメールやクレームや警察からの要請が上階に漏れているのだ。偶然では説明できないレベルで。
1つその話を書こう。上記のベラの火災報知器騒動のすぐ後、僕はまた帰省した。そして戻って、警察に相談した。それが何度目かは忘れたが、住民相談係に言ったのは5回めくらいだろうか。以前はアホな警官や相談員ばかりだったが、それから暫くはSという元刑事の相談員と話すことになる。初めてバカじゃないと思える相手だった。ただし、Sもそれ程は僕を信用していなかったし、彼のバカな上司が邪魔をしているようだった。そして、マンションの僕の近くの住民に騒音の苦情のアンケートをして貰うようにした。警察からの要請で、だ。するとその直後、騒音はいきなり小さくなった。4月上旬の話だ。
7章 夏が来た
4月下旬から5月上旬にかけてまた帰省。そしてまた戻ると、上階の攻撃。6月に再度帰省。戻るとまた攻撃を受ける。この頃マンションの補修工事が始まった。この年は西日本豪雨で、山陽線が運行できなくなった。僕の帰省は、飛行機と青春18切符によるものが半分ずつ。夏休みの時期は飛行機の値段が上がるため、青春18切符を使って2日かけて、途中若干の観光をして九州の実家に帰っていた。それが難しくなる。だから、ムーンライトながらと在来線で東海道を京都まで行き、そこから山陰線を利用して米子まで行くことにした。その時、米子の前の駅を出て直ぐ、電車が停まる。見ると線路から煙が出ている。その消火作業で1時間程度遅れた。線路の枕木が燃えるなんて、聞いたこと無いぞと思う。8月上旬の話だ。米子では、夕方から暗くなるまで、街をブラブラしたり、城跡のある山に登ったりしてたら、熱中症になったようだった。水のシャワーを浴び、冷房の効いた部屋で休んでいると回復した。寝不足と自律神経失調症の影響が大きかったのだろう。もちろん気温も高かった。翌朝は、6時過ぎの電車に乗る。それだと、益田駅まで乗り換え無しで行ける。益田で駅の近くのドラッグストア(サンドラッグ?)で食料を調達。山口線は山口駅で乗り換えて新山口に行き、下関行きの列車に乗った。因みに帰りはもっと凄い。下松まで山陽線で行き、そこから柳井までは代行バス。柳井観光をして柳井港までまたJRで移動して、そこから松山(と言っても市内から離れた港)までフェリーに乗り、翌日は早朝からJRだ。熱海でダイヤが乱れたため、家についたのはかなり遅い時間だった。何とかその日にはついたって感じだ。
8章 ベム出現
話がそれたが、また騒音攻撃に戻ろう。僕がマジで怖いと思った話になる。盆明けに自宅に戻ると、また騒音攻撃が始まる。マンションでは補修工事が始まるから、上階の攻撃も昼間は無いだろうと思っていたが、それは間違いだった事を思い知る。
帰って後、物置部屋の窓のクレセント錠が閉まってないことに気付くが、窓には侵入防止柵があるから、特に気にはしなかった。そして、これが大失敗だった事を後で思い知る。
作品名:サイコパスナイト 承 作家名:隊長