「ほんのちょこっと街ある記」13/川崎、横浜、相模原、甲府、
【川崎市・横浜市・相模原市・甲府市】令和1年9月
◆川崎市(人口 約150万人)
神奈川県には政令指定都市が3市もありますが、その中で最も工業都市のイメージを感じるのが川崎市。羽田空港から順番に行くと、川崎市、横浜市、相模原市と一気に3つの都市に行けることになります。
川崎市は東京都と横浜市の中間に位置しているので、人口は多いのに全国的に注目度は高くないようです。だからという訳ではありませんが、人口は多くても私が見たい街の姿としての期待感をもてるかどうか。
過去にはJR川崎駅の中(構内)までは行ったことはありますが、市街地を歩いた記憶はありません。今回はいつものように駅周辺だけを歩きましたが、やはり街の密度が濃くて、ゆったり感が不足気味です。
駅のサイズに比べて、駅前の広場もスペースが足りないようで、人の流れも車の運行も窮屈そうでした。駅前周辺の建物も大都会の駅前とは思えないくらいの何となく小さい規模で、やや大きい中堅都市ほどの見かけですかね。
それでもJR川崎駅周辺に関しては工業都市のイメージとは少し異なり、「東京の一部」の感じはあります。お隣の横浜市とも異なる雰囲気は、川崎市が日本の別の地域にあったら面白いのに…などと思ったりします。
東海道線の他にJR路線も何本か通っており、JR川崎駅のすぐそばに京急の川崎駅もあります。周辺にはショッピングエリアが多く、私が寄ったモールでは2階のテラスで演奏会が開催されて賑やかでした。
まあ確かに人の流れも多く、都会ではありますが、実際に駅周辺のスペースに余裕がないのは否めません。少し離れた市役所周辺などに行けば違ったかも知れませんが、大田区と鶴見区に挟まれてしまっていますね。
45年ほど前、東京にいた頃は1年間ほど町田市まで通勤していて、登戸や向ケ丘遊園付近もよく通りました。川崎市の北部だけを取り上げれば工業都市のイメージとは異なり、むしろ文教地区のような感じを受けます。
工業地域ばかりでなく住宅地域がうまく融合しているので、150万人もの人口を記録できるのでしょう。そう考えれば横浜市の370万人と言うのは、半分が東京向けの人口かな…と勝手に思うことに繋がります。
私の街歩きの基本は駅前などの「街の顔を見る」ことで、住宅地などには行くことはまずありません。しかし川崎市に関しては、過去に周辺地域を見る経験が少しあったので、全体的に良い印象が残っています。
本当は、他の都市も駅前ばかりを見るだけでなく、人が住んでいる住宅地も見ることが必要でしょうね。しかし、出来るだけ多くの都市を巡りたい私としては、そこまでチェックする時間がありません。
これまでも、これからも、私が出かけて行く時には都市の「街の顔を見る」ことがあくまで基本です。随分と偏った見方の街歩きですが、「第一印象」だけの結果となることを、自分に納得させています。
◆横浜市(人口 約370万人)
もう45年ほども前の話、横浜駅西口にほど近い「人形の秀月」に、半年間ほどアルバイトで通っていました。当時は高島屋の向かい側に「岡田屋」と言うデパートがあり、その横の道を抜けて徒歩10分ほどの場所でした。
今回は横浜駅に着くとすぐに、まずその付近に秀月の名残りがあるかどうか確認することにしました。お店があれば一番良いのですが、せめてイメージだけでも残っていればと思い、付近を訪ねてみたのです。
あらぁ、全く影も形も無い…とはこのことでしょう、建物はもちろん道の形までがすっかり変わっていたのです。予想できたこととは言え、何にも無いとは本当にがっかりで、せめて道の形だけでも残っていて欲しかった。
うーん、横浜に来た意味の大部分が無くなったので、このまま素通りして相模原に向かおうかとも思いました。しかしせっかくなのでその周辺を20〜30分ほど歩きましたが、都市高速道路がやたらと増えていて驚きです。
街の姿はともかく、気分は晴れないままに横浜駅に戻ると「港みらい地区」への案内表示が目に留まりました。港みらい地区と言うとランドマークタワーなどがあるエリアで、桜木町界隈だろうかと思いました。
何となく東口の方に回ってみると、そこには私が横浜市で初めて見る光景が広がっていて、一気に気分高揚です。まだ全体は完成していなかったような感じですが、高層ビルも多く、建物と建物をつなぐ歩道もユニークです。
広々としたエリアに都会的ビジュアルの要素がたくさん含まれていて、その街の姿はまさに見違えるほどでした。周辺の雰囲気は、さすが人口370万人を抱える横浜市の面目躍如となっていたようです。
約1年前によくTV画面にも映り、話題になっていた日産自動車の高層ビルもその地域に建っています。そこは3〜4階くらいまで吹き抜けで、ゆったりした車の展示フロアは、地方のレベルでは太刀打ちできません。
周辺のビルも、それぞれの間隔が適度にあいており、都心のようにびっしりビルが建っているのではありません。その空間はいかにも「余裕を感じさせる街づくり」のコンセプトを見せてくれます。
さて、その日の夕食を川崎市に住む友人と連絡を取り合って相模原で会うことにしていました。しかし相模原だと中途半端な時間になる上に、川崎から相模原まで往復するのに交通手段がとりにくいようです。
私は横浜市内を見ることはある程度済んでいたので、港みらい地区を見ただけで一応満足していました。夕食には少し時間が早かったのですが、相模原で会わずに横浜駅前の高島屋前で会うことにしました。
全国あちらこちらに行くわけですが、1人で出かける時は食事も1人で済ませるのは当然です。1人で食事も悪くはないものの、連絡を取りあって夕食を一緒に摂れる友人がいるのはホッとする時間です。
その日は相模原市のホテルを予約しておりJR横浜線を利用しましたが、彼は途中まで付き合ってくれました。
◆相模原市(人口 約72万人)
さてさて、事前から予想していた相模原市の様子、政令指定都市と言ってもまさに衛星都市と捉えていました。約25年前、横浜市での用事を済ませた後に一度だけ相模原駅から街なかに出たことがあるのを覚えています。
その時のイメージは駅前には高い建物もなく、横浜市に隣接しているので少し人口が多い…と言う感じでした。その相模原駅はJRだったと思いますが、ホームも2〜3本しかなく人影も少なかった印象が残っています。
相模原市へ行ったのはその時の一度だけで、今回訪れるのは初めても同然で、今の姿は全く知りません。ホテルの予約をとる際に、JR相模原駅周辺より隣の「橋本駅」のほうが市の中心のように感じました。
実際に泊まったのはJR橋本駅近辺のホテルで、着いた時は街の明るさが足りずに駅前がよく分かりません。駅前には大手のスーパーがありはしましたが、その時はやはり相模原駅の方が街の中心かな…と思いました。
◆川崎市(人口 約150万人)
神奈川県には政令指定都市が3市もありますが、その中で最も工業都市のイメージを感じるのが川崎市。羽田空港から順番に行くと、川崎市、横浜市、相模原市と一気に3つの都市に行けることになります。
川崎市は東京都と横浜市の中間に位置しているので、人口は多いのに全国的に注目度は高くないようです。だからという訳ではありませんが、人口は多くても私が見たい街の姿としての期待感をもてるかどうか。
過去にはJR川崎駅の中(構内)までは行ったことはありますが、市街地を歩いた記憶はありません。今回はいつものように駅周辺だけを歩きましたが、やはり街の密度が濃くて、ゆったり感が不足気味です。
駅のサイズに比べて、駅前の広場もスペースが足りないようで、人の流れも車の運行も窮屈そうでした。駅前周辺の建物も大都会の駅前とは思えないくらいの何となく小さい規模で、やや大きい中堅都市ほどの見かけですかね。
それでもJR川崎駅周辺に関しては工業都市のイメージとは少し異なり、「東京の一部」の感じはあります。お隣の横浜市とも異なる雰囲気は、川崎市が日本の別の地域にあったら面白いのに…などと思ったりします。
東海道線の他にJR路線も何本か通っており、JR川崎駅のすぐそばに京急の川崎駅もあります。周辺にはショッピングエリアが多く、私が寄ったモールでは2階のテラスで演奏会が開催されて賑やかでした。
まあ確かに人の流れも多く、都会ではありますが、実際に駅周辺のスペースに余裕がないのは否めません。少し離れた市役所周辺などに行けば違ったかも知れませんが、大田区と鶴見区に挟まれてしまっていますね。
45年ほど前、東京にいた頃は1年間ほど町田市まで通勤していて、登戸や向ケ丘遊園付近もよく通りました。川崎市の北部だけを取り上げれば工業都市のイメージとは異なり、むしろ文教地区のような感じを受けます。
工業地域ばかりでなく住宅地域がうまく融合しているので、150万人もの人口を記録できるのでしょう。そう考えれば横浜市の370万人と言うのは、半分が東京向けの人口かな…と勝手に思うことに繋がります。
私の街歩きの基本は駅前などの「街の顔を見る」ことで、住宅地などには行くことはまずありません。しかし川崎市に関しては、過去に周辺地域を見る経験が少しあったので、全体的に良い印象が残っています。
本当は、他の都市も駅前ばかりを見るだけでなく、人が住んでいる住宅地も見ることが必要でしょうね。しかし、出来るだけ多くの都市を巡りたい私としては、そこまでチェックする時間がありません。
これまでも、これからも、私が出かけて行く時には都市の「街の顔を見る」ことがあくまで基本です。随分と偏った見方の街歩きですが、「第一印象」だけの結果となることを、自分に納得させています。
◆横浜市(人口 約370万人)
もう45年ほども前の話、横浜駅西口にほど近い「人形の秀月」に、半年間ほどアルバイトで通っていました。当時は高島屋の向かい側に「岡田屋」と言うデパートがあり、その横の道を抜けて徒歩10分ほどの場所でした。
今回は横浜駅に着くとすぐに、まずその付近に秀月の名残りがあるかどうか確認することにしました。お店があれば一番良いのですが、せめてイメージだけでも残っていればと思い、付近を訪ねてみたのです。
あらぁ、全く影も形も無い…とはこのことでしょう、建物はもちろん道の形までがすっかり変わっていたのです。予想できたこととは言え、何にも無いとは本当にがっかりで、せめて道の形だけでも残っていて欲しかった。
うーん、横浜に来た意味の大部分が無くなったので、このまま素通りして相模原に向かおうかとも思いました。しかしせっかくなのでその周辺を20〜30分ほど歩きましたが、都市高速道路がやたらと増えていて驚きです。
街の姿はともかく、気分は晴れないままに横浜駅に戻ると「港みらい地区」への案内表示が目に留まりました。港みらい地区と言うとランドマークタワーなどがあるエリアで、桜木町界隈だろうかと思いました。
何となく東口の方に回ってみると、そこには私が横浜市で初めて見る光景が広がっていて、一気に気分高揚です。まだ全体は完成していなかったような感じですが、高層ビルも多く、建物と建物をつなぐ歩道もユニークです。
広々としたエリアに都会的ビジュアルの要素がたくさん含まれていて、その街の姿はまさに見違えるほどでした。周辺の雰囲気は、さすが人口370万人を抱える横浜市の面目躍如となっていたようです。
約1年前によくTV画面にも映り、話題になっていた日産自動車の高層ビルもその地域に建っています。そこは3〜4階くらいまで吹き抜けで、ゆったりした車の展示フロアは、地方のレベルでは太刀打ちできません。
周辺のビルも、それぞれの間隔が適度にあいており、都心のようにびっしりビルが建っているのではありません。その空間はいかにも「余裕を感じさせる街づくり」のコンセプトを見せてくれます。
さて、その日の夕食を川崎市に住む友人と連絡を取り合って相模原で会うことにしていました。しかし相模原だと中途半端な時間になる上に、川崎から相模原まで往復するのに交通手段がとりにくいようです。
私は横浜市内を見ることはある程度済んでいたので、港みらい地区を見ただけで一応満足していました。夕食には少し時間が早かったのですが、相模原で会わずに横浜駅前の高島屋前で会うことにしました。
全国あちらこちらに行くわけですが、1人で出かける時は食事も1人で済ませるのは当然です。1人で食事も悪くはないものの、連絡を取りあって夕食を一緒に摂れる友人がいるのはホッとする時間です。
その日は相模原市のホテルを予約しておりJR横浜線を利用しましたが、彼は途中まで付き合ってくれました。
◆相模原市(人口 約72万人)
さてさて、事前から予想していた相模原市の様子、政令指定都市と言ってもまさに衛星都市と捉えていました。約25年前、横浜市での用事を済ませた後に一度だけ相模原駅から街なかに出たことがあるのを覚えています。
その時のイメージは駅前には高い建物もなく、横浜市に隣接しているので少し人口が多い…と言う感じでした。その相模原駅はJRだったと思いますが、ホームも2〜3本しかなく人影も少なかった印象が残っています。
相模原市へ行ったのはその時の一度だけで、今回訪れるのは初めても同然で、今の姿は全く知りません。ホテルの予約をとる際に、JR相模原駅周辺より隣の「橋本駅」のほうが市の中心のように感じました。
実際に泊まったのはJR橋本駅近辺のホテルで、着いた時は街の明るさが足りずに駅前がよく分かりません。駅前には大手のスーパーがありはしましたが、その時はやはり相模原駅の方が街の中心かな…と思いました。
作品名:「ほんのちょこっと街ある記」13/川崎、横浜、相模原、甲府、 作家名:上野忠司