「ほんのちょこっと街ある記」12/宇都宮、千葉、船橋
◆船橋市(人口 約63万人)
今回の日程の中には、船橋市に立寄る予定は全く入っていませんでした。当初の予定では、お昼頃まで千葉市をウロウロして、羽田空港には15:00頃までに着くような計画でした。
千葉市を出たら、銀座周辺に2時間くらい立ち寄って、銀座の現状を確認でもしようと思っていました。ところが、何故か千葉市のすぐ隣にある人口60万人を超える船橋市を見逃していたのです。
実際のところ、東京特別区及び政令指定都市以外で人口が60万人超の都市は船橋市だけなのです。鹿児島市がギリギリ60万人弱、川口市が約58万人、八王子市が約57万人…と続きます。
そう考えると何故最初の予定に入っていなかったのか不思議ですが、とにかく勇んで船橋駅に降りました。千葉駅から15分ほどで着いた総武線・船橋駅は、東武電車も乗り入れていましたが、想像より狭い駅です。
やはり60万人もの人口を抱えた都市の駅となると、それこそターミナル駅の様相を呈していて良さそうです。確かにガヤガヤと人は多かったのですが、土地が無いのでしょうか、建物がギュッと詰まった感じがしました。
駅前も同じで、道路は狭く建物と車と人が混在する様子は都市の形とは言い難く、まるで賑やかな門前町です。いつも思うことで、大都市周辺の自治体の人口は確かに多いのですが、まさに「衛星都市」と言えるでしょう。
船橋市はその典型のような街に見えて、市街地がきちんと出来ないうちに人口が増えたことが伺えます。やや離れて京成電車の駅もあったようですが、少なくともJR船橋駅周辺は中心地域の一つと思われます。駅周辺の2kmくらいの範囲しか歩いていないので、もしかしたら違う場所が街の中心だったかも知れません。
ところで、地方の中核都市では「その土地の歴史と文化」が街の姿として醸し出されています。果たして船橋市のイメージは…街の規模以上に人口が多く、街の整備が追い付いていない感じがしますね。
まあ、寄ってみなければ分からないものの、都市には人口では測れない「その街の姿と品格」があります。船橋市は、街から得られるイメージが「人口が先行した街の姿」に思えるので、もう少し余裕を感じたいですね。
これまで訪れた都市はおおよそ分かったので、これから訪れる都市からどんな街の姿を感じるのか楽しみです。
作品名:「ほんのちょこっと街ある記」12/宇都宮、千葉、船橋 作家名:上野忠司