「ほんのちょこっと街ある記」11/新潟、会津若松、郡山、福島
【新潟市・会津若松市・郡山市・福島市】令和1年6月
◆新潟市(人口 約80万人)
私の目標としている「政令指定都市巡り」を考えなければ、わざわざ訪れる都市ではないかも知れません。しかし新潟市を起点に4日間使ったら、更に福島〜関東方面にも行ける計画を立てられるのです。
そう考えたら、福島から関東方面まで行く楽しみが湧いて、一気に計画を組むことできました。新潟市は日本海側唯一の政令指定都市で、金沢市・富山市・秋田市…等とは一段違うことを期待出来ます。
そうかと言って秋田市は未経験、金沢市・富山市は40数年前に行ったきりで、未経験も同然の街です。従って新潟市とそれらの都市とは比較が出来ないので、まずどんな街なのか…見てみる必要がありました。
福岡空港⇔新潟空港の飛行機便は、JAL・ANA・LCC各社とも運行しています。但し、直行便は少なく、ほとんど乗り換え便になっていたのは乗客の利用状況を反映しているのでしょう。
JALで予約、朝早く8:00頃の出発でしたが、系列のFDAが運行していたのは仙台行きも同じですね。利用したFDA便では福岡空港から新潟空港までの直行便は無く、愛知県の小牧空港経由でした。
その日の天候は福岡地方は晴天でしたが、中部地方から東北地方にかけて低気圧の影響で荒天の予報です。福岡空港では既に「もしかしたら着陸できない」旨のアナウンスがあり、出発も40分ほど遅延しました。
何とか小牧空港までは支障なく飛行しましたが、乗り換える新潟空港行きの出発時間が逼迫しています。やや焦り気味にCAさんに乗り換える時間が無いことを尋ねると、意外な返事が帰って来ました。
「この飛行機がそのまま新潟行きになります。」つまり、同じ飛行機が一度降りて、また飛ぶのでした。そんならわざわざ降りなくても…とも思いますが、小牧空港からの乗客の方も結構多かったのです。
さらに小牧空港でのアナウンスも「新潟地方は荒天のため、着陸出来ない場合は引き返します。」…オイオイ!そんなことになったら今回の旅程計画はどうなる?安全のためとは言え、予定の4日間をどうしよう。
小牧からも30分遅れで出発したうえに、機内放送でも同じ内容が流れて、乗客も半分あきらめムード。たまにはこんなこともある…と思うしかなく、新潟市に行けない場合はどうするか、実際に思案しました。
ところで、よく映画やドキュメンタリーなどで見かける「強行着陸」、乗っている人は緊張のシーン…その時の飛行機は、まさに荒天の中を新潟空港に“緊張の強行着陸モドキ”を敢行したのです。
もちろん機長は大丈夫との判断で着陸したのでしょうが、事前の複数回のアナウンスで緊迫感がありました。乗客は100人ほどいたと思いますが、無事着陸した時は半分くらいの乗客から期せずして拍手が!
何とか新潟空港に着き、新潟駅行きのバスに乗ったのは既にお昼頃で予定より1時間半近くも遅れていました。30分くらいで雨模様の新潟駅に到着し、駅内を歩いていると、携帯電話に突然の「災害通知アラーム」が。
見知らぬ街に着いた途端のいきなりの災害アラーム、そりゃ驚きますよね。アラームの内容を見たら「新潟地震の発生日6月16日、新潟市からの緊急訓練配信」となっていました。
ああそうか、と思いながら新潟駅前に出ましたが、「う〜ん、どうしたもんか…」駅前の評価に迷いました。駅舎は新旧とり混ぜてツギハギのようなイメージで、駅前の雰囲気も新しさより古さの方が勝った景観です。
つまり駅前は旧来の姿のままで、もしかしたらこれから整備するのかな、と思えるような見た目です。日本海側唯一の政令指定都市としての駅前の景観を期待したのですが、こんなもんか…やや期待外れかも。
予約していたホテルは歩いて4〜5分、チェックインには早い時間でしたが荷物を預かってくれました。到着後はさらに風雨がひどくなってきたのですが、せっかく来たので市内を見ない訳にはいきません。
持参していた折り畳み傘を持って荒天の中、迷いなく市の中心街に向けて歩き始めました。まあ、普通であれば「無謀な街歩き」なのは間違いないでしょう、行き交う人はほとんどいません。
駅前は何だか古いイメージでしたが、メインストリート沿いの建物はさすがに近代的で少し安心しました。あの有名な「万代橋」の上では、日本海から吹き付ける暴風雨で傘をさすどころではなく、靴もズブズブです。
もう少し歩くと中心街周辺にも行けたのですが、雨で100m先のビルの姿もかすむほど、まるで台風でした。荒天が治まる気配もなく、雨宿りが精一杯で無理しても歩けない…と判断、やむなく引き返すことにしました。
引き返す時、通りかかるタクシーもなく、あの万代橋を同じような状態でもう一度渡ったのも大変でした。ホテルを出たのが午後2時頃、駅周辺に戻ったのが午後4時半頃…2時間半も荒天の中をウロウロしたのです。
と言って歩いた範囲は大したことはなく、ほぼ半日間が荒天だったのは全くの誤算だったと言えます。まあ、飛行機が無事着陸してくれたおかげで、何とか新潟市内を少しでも見ることが出来たと思いましょう。
暴風雨が午前中だったら、もしかしたら着陸出来ずに小牧空港に戻ったかも知れないのです。一度ホテルに戻った後、まだ少し風雨が残る街に食事に出た時に、駅前の交通案内所を尋ねました。
翌日の交通手段は鉄道ではなく高速バスを利用するので、会津若松行きの乗り場を確認するためです。今回、出発する前の交通手段の事前チェックで、新潟市〜会津若松市の鉄道の不便さが分かっていました。
鉄道を利用するよりも高速バス利用の方が便数も多く、時間は少しかかりますが運賃も安かった。新潟駅前の大通り沿いのバス停から、関東・中部方面などへの出発便も多く、利用者が多いのでしょう。
道路沿いを利用しているのは、新潟駅前広場にバスセンターを設営するスペースがないからでしょうか。バス停は行き先ごとに10m単位で数ヶ所に分かれていて、乗り場を間違うと慌てることになります。
さて、翌朝8:00発の会津若松行きのバスに無事に乗り込み、もっと見たかった新潟市を後にしました。今回の新潟行きは、街を見るより「天候と交通手段のハプニング」の思い出となってしまいました。
◆会津若松市(人口 約12万人)
会津若松まで「磐越自動車道」という高速道路でしたが、時々は中央分離帯が無く2車線対面交通です。バスに乗っている間はほとんど市街地を見かけなかったので、やはり鉄道が不便な理由が分かります。
新潟市から会津若松市まで約100km、一度だけ中継のバス停に寄りましたが、新しい乗客もありません。定員40人くらいのバスに15人ほどの客を乗せた高速バスが、約1時間10分後に会津若松市周辺に到着。
その間ずーっと自然の景色の中を走って来たので、何だか大きな街に着いたような錯覚?に陥りました。そしてそのまま会津若松駅のバス停に到着、人影まばらな駅前でしたがネームバリューはあります。
◆新潟市(人口 約80万人)
私の目標としている「政令指定都市巡り」を考えなければ、わざわざ訪れる都市ではないかも知れません。しかし新潟市を起点に4日間使ったら、更に福島〜関東方面にも行ける計画を立てられるのです。
そう考えたら、福島から関東方面まで行く楽しみが湧いて、一気に計画を組むことできました。新潟市は日本海側唯一の政令指定都市で、金沢市・富山市・秋田市…等とは一段違うことを期待出来ます。
そうかと言って秋田市は未経験、金沢市・富山市は40数年前に行ったきりで、未経験も同然の街です。従って新潟市とそれらの都市とは比較が出来ないので、まずどんな街なのか…見てみる必要がありました。
福岡空港⇔新潟空港の飛行機便は、JAL・ANA・LCC各社とも運行しています。但し、直行便は少なく、ほとんど乗り換え便になっていたのは乗客の利用状況を反映しているのでしょう。
JALで予約、朝早く8:00頃の出発でしたが、系列のFDAが運行していたのは仙台行きも同じですね。利用したFDA便では福岡空港から新潟空港までの直行便は無く、愛知県の小牧空港経由でした。
その日の天候は福岡地方は晴天でしたが、中部地方から東北地方にかけて低気圧の影響で荒天の予報です。福岡空港では既に「もしかしたら着陸できない」旨のアナウンスがあり、出発も40分ほど遅延しました。
何とか小牧空港までは支障なく飛行しましたが、乗り換える新潟空港行きの出発時間が逼迫しています。やや焦り気味にCAさんに乗り換える時間が無いことを尋ねると、意外な返事が帰って来ました。
「この飛行機がそのまま新潟行きになります。」つまり、同じ飛行機が一度降りて、また飛ぶのでした。そんならわざわざ降りなくても…とも思いますが、小牧空港からの乗客の方も結構多かったのです。
さらに小牧空港でのアナウンスも「新潟地方は荒天のため、着陸出来ない場合は引き返します。」…オイオイ!そんなことになったら今回の旅程計画はどうなる?安全のためとは言え、予定の4日間をどうしよう。
小牧からも30分遅れで出発したうえに、機内放送でも同じ内容が流れて、乗客も半分あきらめムード。たまにはこんなこともある…と思うしかなく、新潟市に行けない場合はどうするか、実際に思案しました。
ところで、よく映画やドキュメンタリーなどで見かける「強行着陸」、乗っている人は緊張のシーン…その時の飛行機は、まさに荒天の中を新潟空港に“緊張の強行着陸モドキ”を敢行したのです。
もちろん機長は大丈夫との判断で着陸したのでしょうが、事前の複数回のアナウンスで緊迫感がありました。乗客は100人ほどいたと思いますが、無事着陸した時は半分くらいの乗客から期せずして拍手が!
何とか新潟空港に着き、新潟駅行きのバスに乗ったのは既にお昼頃で予定より1時間半近くも遅れていました。30分くらいで雨模様の新潟駅に到着し、駅内を歩いていると、携帯電話に突然の「災害通知アラーム」が。
見知らぬ街に着いた途端のいきなりの災害アラーム、そりゃ驚きますよね。アラームの内容を見たら「新潟地震の発生日6月16日、新潟市からの緊急訓練配信」となっていました。
ああそうか、と思いながら新潟駅前に出ましたが、「う〜ん、どうしたもんか…」駅前の評価に迷いました。駅舎は新旧とり混ぜてツギハギのようなイメージで、駅前の雰囲気も新しさより古さの方が勝った景観です。
つまり駅前は旧来の姿のままで、もしかしたらこれから整備するのかな、と思えるような見た目です。日本海側唯一の政令指定都市としての駅前の景観を期待したのですが、こんなもんか…やや期待外れかも。
予約していたホテルは歩いて4〜5分、チェックインには早い時間でしたが荷物を預かってくれました。到着後はさらに風雨がひどくなってきたのですが、せっかく来たので市内を見ない訳にはいきません。
持参していた折り畳み傘を持って荒天の中、迷いなく市の中心街に向けて歩き始めました。まあ、普通であれば「無謀な街歩き」なのは間違いないでしょう、行き交う人はほとんどいません。
駅前は何だか古いイメージでしたが、メインストリート沿いの建物はさすがに近代的で少し安心しました。あの有名な「万代橋」の上では、日本海から吹き付ける暴風雨で傘をさすどころではなく、靴もズブズブです。
もう少し歩くと中心街周辺にも行けたのですが、雨で100m先のビルの姿もかすむほど、まるで台風でした。荒天が治まる気配もなく、雨宿りが精一杯で無理しても歩けない…と判断、やむなく引き返すことにしました。
引き返す時、通りかかるタクシーもなく、あの万代橋を同じような状態でもう一度渡ったのも大変でした。ホテルを出たのが午後2時頃、駅周辺に戻ったのが午後4時半頃…2時間半も荒天の中をウロウロしたのです。
と言って歩いた範囲は大したことはなく、ほぼ半日間が荒天だったのは全くの誤算だったと言えます。まあ、飛行機が無事着陸してくれたおかげで、何とか新潟市内を少しでも見ることが出来たと思いましょう。
暴風雨が午前中だったら、もしかしたら着陸出来ずに小牧空港に戻ったかも知れないのです。一度ホテルに戻った後、まだ少し風雨が残る街に食事に出た時に、駅前の交通案内所を尋ねました。
翌日の交通手段は鉄道ではなく高速バスを利用するので、会津若松行きの乗り場を確認するためです。今回、出発する前の交通手段の事前チェックで、新潟市〜会津若松市の鉄道の不便さが分かっていました。
鉄道を利用するよりも高速バス利用の方が便数も多く、時間は少しかかりますが運賃も安かった。新潟駅前の大通り沿いのバス停から、関東・中部方面などへの出発便も多く、利用者が多いのでしょう。
道路沿いを利用しているのは、新潟駅前広場にバスセンターを設営するスペースがないからでしょうか。バス停は行き先ごとに10m単位で数ヶ所に分かれていて、乗り場を間違うと慌てることになります。
さて、翌朝8:00発の会津若松行きのバスに無事に乗り込み、もっと見たかった新潟市を後にしました。今回の新潟行きは、街を見るより「天候と交通手段のハプニング」の思い出となってしまいました。
◆会津若松市(人口 約12万人)
会津若松まで「磐越自動車道」という高速道路でしたが、時々は中央分離帯が無く2車線対面交通です。バスに乗っている間はほとんど市街地を見かけなかったので、やはり鉄道が不便な理由が分かります。
新潟市から会津若松市まで約100km、一度だけ中継のバス停に寄りましたが、新しい乗客もありません。定員40人くらいのバスに15人ほどの客を乗せた高速バスが、約1時間10分後に会津若松市周辺に到着。
その間ずーっと自然の景色の中を走って来たので、何だか大きな街に着いたような錯覚?に陥りました。そしてそのまま会津若松駅のバス停に到着、人影まばらな駅前でしたがネームバリューはあります。
作品名:「ほんのちょこっと街ある記」11/新潟、会津若松、郡山、福島 作家名:上野忠司