倫五さんの「ほんのちょこっと街ある記」8/仙台、山形
山形新幹線は、東北新幹線の福島駅から分かれて、奥羽本線に乗り入れたミニ新幹線です。ミニ新幹線とは、従来の線路に1本線路を付け足して、新幹線車両が走れるような広軌道に整備したもの。
新幹線走行のための高架(立体交差)もなく、在来線を使うので普通に踏切もあり、速度制限130kmです。つまり、福島駅から山形駅を通過して新庄駅までは在来特急と同じスピードで走行するらしいのです。
東京駅から福島駅までは「東北新幹線」で時速300km、そこから分離して「山形ミニ新幹線」時速130km。そう言えば、普通は専用のホームがあるのが新幹線なのに、山形駅には「新幹線乗換口」がなかった。
それでもミニ新幹線の利点になったのは、乗り換えなしで東京まで行くことが出来ることのようです。JR東日本としては、東京に行くのに飛行機から主役の座を取り戻した…と言うことらしい。
ところで、駅周辺も予想より静かでしたが、県庁所在地として建物などはそれなりに建ち並んでいます。それでも寂しく感じるのは、車や人の通行量もやや少なく、仙台市と比べてしまうのかも知れません。
狭い範囲しか歩いてないので何とも言えませんが、ただ、市役所付近には高尚な雰囲気がありました。それは、近代的な市役所の建物のすぐそばに旧県庁跡の欧州風レンガ造りの建物があったからでしょうか。
さらに5分くらい歩くと山形城址の公園には文化的な施設がいくつか建っており、落ち着ける場所です。所々に背の高いビルもあり、期待通りではなかったものの、行ってみて良かったと言えます。
仙台市の交通信号機は、私たちが見慣れたヨコ位置だったのが、山形市の信号機はタテ位置でした。ひと山越えて内陸部に入った場所なので、やはり積雪量が多いのだと感じさせられました。
もう少し山形市を見てみたかったのですが、帰りの飛行機の時間もあり、昼前には山形駅に戻りました。それでも今回は予定していなかったので、山形行きはちょっと「上等のオマケ」の感じでした。
今回、1泊だけだったのを少し後悔しながらも、半日かけて仙台市を歩けたのはほぼ満足でした。3・11の大震災を感じさせず、私にとっての「お気に入りの街」の一つになったのは間違いありません。
作品名:倫五さんの「ほんのちょこっと街ある記」8/仙台、山形 作家名:上野忠司