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端数報告4

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と言おう――って、話がそれたけれども、ええとなんだっけ。ああそうそう、
《東京で4千。埼玉・千葉・神奈川で6千。計1万人》
なんて数字は例によって、〈消防署の方から来た人間の数〉。検査する数を増やすことで作っただけのマヤカシ数字に違いない。死者・重症者の数が比例して増えないのがその証拠だという話だった。首都圏の妖精率が6パーで変わらないとして、人口を3千万とした場合、東京が8500で圏全体で2万人を一日に検査すれば《1200》。
 
それがひと月前の妖精の数だとしよう。その8.3倍の16万7000人を日に検査するようにしてやれば一日に《10000人》の妖精を出せる。あとは16万7500、16万8000、16万8500……と少しずつ検査する数を増やしていく。
 
それで、もう一度見せるけれど、
 
画像:ニューストピック
 
こういうトピックをマスコミが作ってくれるようにできる。日曜日の朝日新聞に突然データが掲載されなくなったのは、これをやるためなんじゃねえかな。いくらなんでも、
 
   *
 
  陽性率(7日間平均)と検査数(7日間合計)
  6.0% 東京 6.0%
  59301件 467890件
  直近の陽性率と検査数は追加報告で変わる可能性がある
 
   *
 
こんな版が組まれることになったら、朝日新聞社の中でこの作業をする人員が、
「ケタひとつ間違えたかな」
と思ってしまうのではないか、という考えでそんなことになる前に、情報の公開をやめたのだ。
 
そしてこんなことやるってことは、前回に書いたようにプレゼント・キャンペーンの応募感覚を厚労省の官僚どもがしているということである。WHOがそうなってるから日本の役人もそうなってる。と言うか、これは宝くじとかキャンペーンの応募感覚とか言うよりも、トレーディング・カードのレアカード当てとか、棒アイスの当たりを引き当てようとする感覚になってしまっているんじゃないのか。
 
〈コロナの禍〉というものを〈スペイン風邪を遙かに超える史上最大の災厄〉とするには日本で百万、世界で1億死ぬことがどうしても必要だ。厚労省としてはどうしても、百万人に死んでもらわねばならんのだ。でもってそれだけ死んだ後で、
 
   「飲食店が悪い」
 
ということにする。国民みんなも落ち着き払って、
「暑いですねえ」
「冷やし中華とか食べたいですね」
と言って歩いていたのが悪い、ということにする。だから百万が死んだのだ。凡人どもがどれだけの〈禍〉なのかわきまえなかったからだ。自分達厚労省の人間の努力が至らなかったのではない……。
 
というシナリオは出来ている。後はコロナに〈波〉を起こしてもらうだけだ。さあ百万殺してください。どうか百万殺してください……と厚労省全員で祈ってるけど、しかし起きない。なぜだろう。日ごとの感染者数を増やせば百万死ぬはずがどういうわけだ。
 
それが勉強できる人間の頭ではわからないのである。頭が悪いくせになまじ勉強ができてテストでいい点が取れるという、そんな人間の頭ではわからないことなのである。こうなったらどどんがどんと検査する数を増やそう。今が首都圏で一日1200なら、8.3倍検査すれば「今日は一万。過去最高を超大幅に更新」と言えるぞ。
 
それで今度こそ百万人が死ぬ〈波〉が来るに違いない! というのでバカどもが始めたのだが、これはもはや宝くじとかナンバーくじの予想とか、プレゼント・キャンペーンの応募感覚といったものを超えてるね。くじ付き棒アイスを食べて当たりが出たならば、もう一本と換えてもらえる。
 
もはやその感覚だね。首都圏で日に2万を検査してたのが8倍の16万人にしてやれば、うち6パーの1万人の妖精を出せる。
 
それはすなわち、棒アイスの当たりの棒だ。それが1万。1万本。すごいでしょう。今までの急に8倍ですよ。
 
と国民に言ってやれる。でもこれ、〈銀の当たり〉なんです。銀の当たり1万で、〈金の当たり〉の【百万人が死ぬ〈波〉】と換えてもらえるんです。
 
と国民に言ってやれる。さあとうとうその時が来ました! 〈金の当たり〉と換えてもらえる時なのです。百万が死ぬぞ! 百万が死ぬぞ!
 
という。そう! これはもはや、棒アイスの感覚どころか、
 
 
   【森永のチョコボールで金のクチバシを当てる感覚】
 
 
それなのだ! 厚労省は今やその感覚で、国民を日に何十万と検査するとこまできている。それでもって1万人の妖精を出せば百万人が死ぬ〈波〉が来ると信じてやったものが、来ない。なぜだ。何が足りない。
 
それどころか死者・重症者の数が減ってる。なぜだ。何が足りない。
 
「おかしいなあ。明日はもうちょい検査人数を増やしてやって、10050人の妖精を出すようにしみましょう。それで明日こそ〈波〉がきっと……」
 
と言ってやったけどやっぱり来ない。おかしいなあ。次は10100人。次は10150人……。
 
という数字が出るように仕組んでやってみた結果が、みたび見せるが、
 
画像:ニューストピック
 
これなのだけど、果たしてこれをどこまでやれば、〈金の当たり〉と換えてもらえる日がやってくるのだろうか。
 
 
   来ねえよ。
 
 
という。だから【感染が拡大すると〈波〉が来る】という前提が完全に間違ってるし、検査で確認する妖精の数になんかなんの意味もねーんだ、気づけよ――という話なのだけど、官僚主義者にまあ言うだけ無駄だろうな。マスゴミに言うのも無駄だしナード学者に言うのも無駄なことだろうな。
 
画像:一部切り取り図
 
で、あと、それからこれだ。さっき見せた画の数字部分を並べてみるとこうなるんだが、このひと月に日本の死者が半減してる一方で世界は倍増してるんだよな。嘘くせえ。
 
テレビは「海外では死者激増!」なんて言ってはしゃいでるわけだけど、喜ぶ前にこういうのは水増しを疑うべきとおれは思うんだけどねえ。しかしまあそれを言うのも松本清張に「朝鮮戦争は北朝鮮が」と言うのと同じようなもんか。
 
 
 
――という、新聞の話はそんなところだが、しかし今回、「前置きは抜きで」と書いて始めたけれどあれは嘘で、例によって実はここまでが前置きでここから話の本題だったりするのである。やれやれ、またもや、またもやにも、前置きが長くなってしまったが、皆さんは〈SWAT(スワット)〉というのをご存知ですか。
 
って、まあ知ってるでしょう。アメリカの警察特殊部隊で、キアヌ・リーヴスが『スピード』で演じているのもその隊員です。
 
アフェリエイト:スピード
 
が、おれが書いてネットに出してる、
 
画像:セントエルモの灯表紙
https://2.novelist.jp/68292.html
 
これとか、
 
画像:コート・イン・ジ・アクト表紙
https://novelist.jp/88772.html
 
作品名:端数報告4 作家名:島田信之