倫五さんの「ほんのちょこっと街ある記」6/岡山、倉敷、福山
但し、あくまで「私の感覚においての街歩き」の話なので、それがはずれても文句は言えませんが…。倉敷の本来のイメージ、美観地区に行く目的なら、そんな駅前の景色などは関係ないですけどね。
恐らくですが、近隣地区との合併で、想定以上の人口になったのかも知れません。そうでないと駅に降りて受けた感じでは、多くの人口を抱えている都市には見えませんでした。
それでもせっかく来たので、気を取り直して駅前の通りを15分ほど歩き「美観地区」の周辺へ。私にとっては珍しく、途中の市街地の建物写真を撮ろうとも思わないままに着いてしまいました。
しかし、確かに観光パンフレットやホームページで見るような、観光川舟の情緒はたっぷりです。美観地区とされるエリアは広くはないものの、ちょっと寄ってみようと言う思いにはさせてくれました。
そうは言っても私の本意は「街歩き」なので、やはり市内の街の風景を見るために歩きます。美観地区を見たので、もう一度岡山市へ帰ろうかな…と思い、地図で見ると広かった道路を通って倉敷駅へ。
地図上はメインストリートとも思える道路を歩きましたが、それでも期待する街並みではありません。途中、昨年から有名になった加計学園の倉敷校などあったものの、ついに写真を撮りませんでした。
倉敷駅近くなっても、周辺は単なる住宅街のような感じだったので、拍子抜けしたまま駅へ向かいました。そこでふと思い出したのが、同じくらいの人口規模である広島県福山市でした。
◆福山市(人口 約46万人)
ネットで確認したら、倉敷市から福山市まで約30km、普通電車で40分足らずで行けそうでした。その時まで全く予定にはなかったのですが、人口も46万人くらいなので福山市に行ってみよう。
帰りの新幹線に間に合うように岡山まで戻ればいいか…と迷わず福山行きを決定。岡山駅に戻る時間を考えて、昼食も摂らずに乗車しましたが、私にとって福山市は伏兵的な街でした。
そして、その日の午後はその伏兵が予想を上回る活躍をして、倉敷市のことを忘れさせました。福山駅から出た途端、人口にふさわしい駅前の景観を見ることが出来たのは良かったですね。
福山市と言えば「福山通運」という名称しか浮かばなかったのが不思議なくらいです。倉敷市と比較しても仕方ありませんが、私にとって拍子抜けした倉敷市を補って余りあるほどでした。
駅の目の前、広場の横にデパートやホテルが建っているのも街のイメージに合っています。福山駅の商店街はもちろん、駅前地下通路は都会並に整備されて「ホーッ」と思わせてくれました。
駅前から市役所周辺までしか歩きませんでしたが、ここでは7〜8枚も写真を撮りました。結構広い道路も都市の雰囲気を出しており、私の街歩きを助けてくれたようです。
駅正面からすぐ裏(反対側)にあった福山城、ここも予定外でしたが寄ってみることに。敷地内には美術館・博物館などもあって、市民の憩いの場としても存在感があります。
福山城は本当に駅のすぐそば、敷地内の小高い場所から山陽新幹線の車両の屋根を見下ろせます。「お城が駅のすぐ目の前」と言うのは全国的にも珍しい、少なくとも私は知りません。
天守などの敷地に約30分いましたが、そろそろ岡山駅に戻らないと乗り遅れたらいかん…。福山駅で新幹線に乗れるような予約の仕方だったら良かったのに、とも思いました。
新幹線「のぞみ」の下りは岡山駅の次は広島駅ですが、荷物を岡山駅ロッカーに入れたままでした。ところで、後で地図を確認したら、福山市は岡山市〜広島市のほぼ中間だったのです。
何気なく訪れたものの、結構離れたところまで行ったことになっていたんですね。
まあ、それはそれで今後の日程の決め方にも参考になりました。
作品名:倫五さんの「ほんのちょこっと街ある記」6/岡山、倉敷、福山 作家名:上野忠司