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第三話 くらしの中で

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その二



過去のことはそれぐらいにして、本題に入ります。
娘達が私の念願の東京の有名大学に入学したときは、自分のことのようにうれしく思いました。
父親も相当喜んでいました。

後に娘は「大学には沢山の学生がいるのだからあんなに有頂天になるなんておかしい」と、父親を馬鹿にした言葉を吐きました。
親が子供のことで喜ぶのは当たり前と思っていましたが、私は娘のその気持ちを否定はしなかったけど、淋しい思いで聴いていました。

両親の愛が伝わっていない子供は順調には育ちません。
何がいけなかったのか、やはり愛が足りなかったのかとも思えます。
子供への愛がない親は一人も居ないと思うのですが、子供に伝わる愛がなかったのでしょう。
もし、亦もう一度子育てをやり直したとして同じ努力はしても、それ以上のことはできないと思います。

夫ともそれ以上の関係は築けないと思います。


作品名:第三話 くらしの中で 作家名:笹峰霧子