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火曜日の幻想譚 Ⅱ

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158.連打ー



 知り合いの女性から、カレンダーをもらった。

 その女性は調香師の仕事をしていて、美人な上にすっごい体が細身だ。だが私は、どちらかと言えば豊満むっちり系の女性が好みのため、今まで彼女を異性として意識したことはなかった。
 しかし、そんな彼女からもらったカレンダーは、とてもセンスがいい。暇を見つけては、カレンダーを眺めてうっとりする日々を過ごしている。

 こんなすてきな贈り物をしてくれるということは、きっと彼女も私のことをまんざらではないと思ってくれているのだろう。今度食事にでも誘おうか。いきなりデートの約束を取り付けちゃおうか。甘ったるい妄想がこれでもかと膨らみ続ける。タイプじゃなかったはずなのに、今や完全に彼女に首ったけだ。

 これじゃ、スレンダーなブレンダー女子にカレンダーをもらってサレンダーだな。


作品名:火曜日の幻想譚 Ⅱ 作家名:六色塔