小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

はなもあらしも ~真弓編~

INDEX|1ページ/31ページ|

次のページ
 

第二話 日輪と笠原 〜後編〜


 よし、真弓さんに思い切ってお願いしてみよう!

「あの、真弓さんと、是非ご一緒させて頂きたいです」

 ともえが少し遠慮がちに言うと、すぐに幸之助は頷いて真弓を呼んだ。

「真弓、お前がともえさんと一緒に我が道場の代表として試合に出なさい」
「はい、分かりました。ともえちゃん、よろしく」
「こちらこそ、よろしくお願いします!」

 微笑む真弓に勢いよく頭を下げる。
 うわあ、なんだか偉そうに真弓さんを指名しちゃったけど、私ったら大丈夫かしら? 足手まといにならないように、稽古に励まなきゃ!!
 出場する代表が決定し、門下生達から拍手が起こった。

「よし、それでは真弓、ともえさん」
「はい」
「はいっ」

 背筋を伸ばし、幸之助をじっと見る。

「笠原道場に、二人でご挨拶に行きなさい。相手の代表者とも顔を会わせておくといいだろう」

 なんと、敵である笠原道場へ挨拶に行くよう突然言われた。一瞬ともえは緊張して真弓を見る。

「はい、分かりました。それじゃあともえちゃん、着替えて昼食を摂ったら行こうか?」

 すぐに真弓はともえの視線に気付いて微笑むとそう言った。その笑顔でいとも簡単にともえの緊張はほぐされてしまう。

「よろしくお願いします」

 かくしてともえと真弓は笠原道場へ向かう事となったのだった。