されてしまった?
「ごめんね。みーちゃん」
遠ざかる迷惑女を見送りながら、ダイは呟いた。
「─ なんか、変な事に巻き込んじゃって」
ウチはダイの腕を引いて、ベンチの隣に座るように促す。
「理屈は良く解らないけど、とにかく、あの迷惑女が引き下がってくれて良かった」
「そうだね」
「これに懲りたら…ウチ以外の女の子には むやみに優しくしない様に。」
「…ヤキモチ?」
わざとらしくウチは、怒ってみせた。
「今年のチョコ、あげるの 止めよーかな」
「何でぇー みーちゃんの手作り、毎年 楽しみにしてるのにぃ」
一通り、拗ねるダイの様子を堪能するウチ。
頃合いを計り、気合を入れて準備した包を あくまでも渋々な感じで差し出す。
「はい、はい。じゃあハッピーバレンタイン」
「やったぁ。みーちゃん大好き♡」