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亨利(ヘンリー)
亨利(ヘンリー)
novelistID. 60014
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おーまいごっど【完結版】

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「お待たせ」
「無事仲直り出来たってわけだな」
 セニョールは結衣を連れて鳥居のもとにやってきたが、結衣は少しバツが悪そうだ。
「瀬古君、どうも」
「どうも」
セコビッチも何を話していいか分からない雰囲気だが、結衣はセコビッチを見ていない。その後ろに視線を向けている。そしてセニョールに聞いた。
「この人は誰?」
「あ、鈴成さん。この神社の住人らしいよ」
「・・・また。俺がおんぶしてるの見えてるってことだよな」
「ほほほ、満願成就いたしましたね」
「じゃ、結衣さんも一緒に、境内まで送ってあげよう」
「え!? 今からここ上るの?」
 こうして、セコビッチ、セニョールと結衣は、長い階段を上り始めた。もちろん神様もセコビッチの背中に揺られながら。

「でも、夕暮れってだけで、林の中はこんなに暗くなるんだな」
「妹尾君、私なんだか怖いわ」
「僕が付いてるから大丈夫だよ」
「セニョ、彼女の前じゃ強気だな」
「だって僕らには鈴成さんが付いてるじゃない」
「確かにな・・・でも誰か、呪いの藁人形とか打ち付けてたりしてないだろうな」
「ほほほほ、悪霊って言うのは神力の及びそうもない辺鄙な所にいるもんです。神社に呪いなど通用するはずもありません」
 一行はそんな無駄話をしながら、階段を頂上まで、汗をかきかき、ゆっくりと上って来た。

 おーうおう。ようやく帰って来おった。おや? 娘が一人増えておるわい。このぐうたらの神め、無事、願い事も叶えおったか。そうやって精進すれば、また天界に戻れる日も近かろうて。