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亨利(ヘンリー)
亨利(ヘンリー)
novelistID. 60014
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おーまいごっど【完結版】

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ひと際大きな警告音が鳴ると、我慢出来ずセコビッチが叫んだ。
「じゃ、そんなに怒ってるんなら、姿を見せてみろよ!」
すると、

「出て来ましたよ!」
神様は宙を見上げて叫んだ。
「どこ? どこに!?」
「あ、今、見えるようにします」
 神様は、杓の画面でボタンを押した。するとそこに、2メートルはあろうか、大きな猫の化け物が姿を現した。

「ニャニャニャ・にゃーーーん!!!」

「ば、化け猫!」
セコビッチは後ろにのけ反り、尻餅をついた。
「猫? 僕に関係がある猫って言ったら・・・」
「そうそう。思い出しましたか?」
「・・・ひょっとして、マリちゃん?」

「ニャ!」
「そうか。やっぱりマリちゃん! その三毛模様、見覚えがある」
「ニャニャニャー!」
「なんで怒ってるの?」

「マリちゃんて、ペット?」
セコビッチは不安そうに聞いた。
「そ、そうだ。幼稚園の頃、死んだマリちゃんを庭に埋めたんだった」
「なんでその猫が、セニョのこと恨んでんだよ」
「・・・わからない」

「ニャー! にゃニャニャニャにゃん! にゃにゃニャー!」
「何言ってるか解らねえ」
「化け猫って、言葉話せないの?」
「普通しゃべるだろ」
その会話を聞いて神様が、
「猫が言葉を話せるはずなどありません」
「よくテレビに出てくる化け猫は、『おのれ〜』とか言うから」
「それはテレビの都合です」
「じゃ、こいつの通訳できる?」
「やってみます」