詩㉑
小さな頃から夢見てたのは いつだって平凡だった
普通に大学進学して 普通に働いて 五体満足で生活して
友達とたくさん遠出して 初めての給与で親にご馳走して
普通に生きたかった どこで間違えたんだろうか
生まれたことから違ってたなら この存在の異常を
正常にする方法はあるんだろうか
お母さん時々思うよ 分からないうちに溺死させて良かったのにな
そしたら 普通を願うことも無かったのにな
そうかでも 普通こそ 何より理想が高いよな
生きてる当たり前を 当たり前だと驕ってる事こそ
間違いだよな 頭では分かってるのに
過去を過去だと切り捨てられない心の傷が
痛くて痛くて堪らない 普通が良かった
普通に学校に行きたかった
普通に親に愛されたかった
普通にハンデなく働きたかった
普通になりたかった
普通になりたかった
そんな事嘆いても惨めだ 過去を呪っても変わらない
今持ちうる幸せを 幸せと誇るプライド位は捨ててないはずだ
過去が捨てられないなら重さに耐えかねないよう背負って生きればいい
捨てようとする苦しみが生まれるくらいなら