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続・くらしの中で

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好きと思う相手 その一


人はあの人は好きとか馬が合うと言うが、人間には色々なタイプがあり、その中で自分にとって居心地が良い相手をそのように感じるものだ。

最近感じることといえば、こちらが電話をしたとき私が口を挟めないほどしゃべりまくる人がかなりいるということ。
年をとるほどそんな人が増えているような気がする。

先日安否を知りたくて年に一度電話をしている三歳年上の親類の女性に電話を掛けた。彼女は久しぶりの挨拶もそこそこに、自分の体調の悪さと息子二人と長女とその息子(孫)のことを次々話した。
折角色々な話をしようと愉しみに電話をしたのに、どの時点で自分の事を話そうかと思うぐらい入る隙が無いのである。

彼女は少ない親類の中の一人なので懐かしくもあり何でも話せる相手ではあるが、私にとっては馴染んでいた彼女の兄の近況には興味があるが、息子に至っては顔も知らないし長々と話されても少し疎ましくもあった。


作品名:続・くらしの中で 作家名:笹峰霧子