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亨利(ヘンリー)
亨利(ヘンリー)
novelistID. 60014
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シロアリバスターズ

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「もう別のお二人は帰られたんですか?」
「ええ、昼からの現場に行きました」
「作業早かったですね。換気扇って24時間回しておくもんですか?」
「そうでもいいけど、昼間8時間くらいセットしといたらいいと思います。夜はお風呂の後くらいにも、少しタイマーで回したらいいですよ。後で操作方法の説明しますね」
「うん。ありがとう」
「昼からは薬を撒き始めますから、そんなきつくないですけど、少し匂いがすると思います」
「分かりました」

 植村は、アルバイトに向かって、
「被害の程度はどれくらいだった?」
「“激駆除レベル”です」
これはこのアルバイト独特の表現で、非常に被害が深刻という意味だ。
「床の補強は出来るか?」
「風呂周りは必要ですね。柱を挟み込んでつっかえ棒かましときます。さっき寸法測っといたんで、木切って、昼一で補強してから、スプレー(薬剤散布)しますわ」
植村がコーヒーに手を伸ばすと、
「このケーキさっき焼いたんですよ。よかったら食べてみて」
「え? 手作りですか?」
「暇だから、こんなことばっかりしてるの」
「おいしそうですよ。ありがとうございます」
その後、主婦は和室から出て行った。
「植村さん、あの奥さんいい感じじゃないですか」
「おう。昼からは(床下から)あまり上がって来んな」