短編集 くらしの中で
朱に交われば赤くなる その一
最近娘が子供のことでよくメールをしてくる。
その中で、今年入学した高校での話が主なることであるが、希望の学校へ入学し、周りの生徒とか学内の雰囲気が合っていて快適なスクールライフを送っているようだ。
つまり、みんな真面目に勉強をする子等ばかりなので更なる向学心にも目覚めたようだし、かといって学校の雰囲気は実に自由みたいで、それでも何ら支障はないとのこと。生徒が自立して励める子等の集まりなので自由にさせていても大丈夫らしい。
私自身随分昔のことになるが、中学の時は悪口を言われたり足を引っ張られたりでとても辛い三年間だったが、高校に入学して、選抜コースで勉強する環境になってから悪口など言う子はおらず、男子はもっぱら勉強していて物も言わなかったが私としては気分的にとても開放された気分になって楽しい高校生活だった。
自分に合った環境というのは自分では選べないし変えることもできないので自分の精神への影響は絶大なものだとしみじみ思う。
他の子とちがう家庭環境だったので、生徒数が少なくて組替えがないまま過ごした中学の三年間はとてもしんどかった。
そういう意味においては孫が都会に住み、小中学校も生徒数が多く、高校を選ぶのも沢山の選択肢があったのは良かったと思う。
作品名:短編集 くらしの中で 作家名:笹峰霧子