引き篭りニートの親、VRゲームにハマる
3人とも焦る。テレポートスポットから一旦VIP世界に逃げる藤井。
藤井「 アレを弾薬で倒せというのかい?」
ゲーム内の魔法システムが解除されているせいか、街の防壁になっているバリアが機能していない。モンスターが自由に街を徘徊している。
清十郎「ヘリコプターよりデカいのが3匹でるとか、絶対無理です」
藤井「戦車か、もしくは戦闘機が必要になるね」
清十郎達は戦車を取りにVìP世界に行ったが、まだ自衛隊は警戒していて、近づくのは危険だった。どうすればいいのか
藤井「アンドロイド都市に行ってみよう、あの国の魔法兵器ならモンスターも御手軽にやっつけられる筈」
しかし、アンドロイド都市は跡形も無くなっていた。テレポートスポットだけが宙に浮いていて街は魔法の動力源を失い地面に落下してバラバラになっていた。
バラバラの残骸はとても軽く、まるで発泡スチロールのようだった。残骸の中からNPCの死体が沢山でてくる。辛うじて助かった者もいるようで……
藤井「この世界も、地球と同じく悲惨ななんだね……」
人工知能の想定外か、それとも、そのつもりだったのか、アンドロイドの惑星ギガロポリスは魔法が動力源だった為に、完全崩壊した。
崩壊に巻き込まれた人々は、これからどうなるのだろう。彼らは衣食住しないと、死ぬ様にプログラムされている。擬似人工知能と言われ、高度に人間に似せているから、不憫に見える。
唯一の救いは災害が起きても人間の様に治安を悪化させたりしない。彼らNPCは悪意を持たない。、つつまく死ぬのか、それとも何もない世界から、希望を見出すのか
広大な大地を見渡した清十郎たち。自然豊かであり、動植物もいる。もしかしたら、、それに順応していくのかもしれない
藤井「さっき、気付いたのだが、バリアが崩壊してるみたいなんだよな」
バリアがあるから、魔法のマントで攻撃しても破壊できない。
藤井「光の速度を超え動けるモンスターが居たよね……」
ドラゴンのことだろう。魔法のマントを装備しないと倒せないモンスターである。
藤井「もしドラゴンが生息してる惑星のバリアが外れてて、宇宙に解き放たれたとしたら…」
もしドラゴンに襲われたら惑星ごと、破壊されかねない。あるいは銀河丸ごと破壊されかねない。
清十郎たちが、気付きもしない内にゲームオーバーになるかもしれない。
藤井「そういえば普通、ゲームオーバーはログアウトする仕組みだったな。
寺井は嫌な予感がして、反射神経の力で時を止めていた。。
藤井が清十郎をレイピアで突き刺そうとしている動きを見た。
咄嗟にレイピアを剣で弾いた寺井
「どういうつもりだ藤井!」
藤井「とうやら反射神経については、時間止めも、未来予知力もちゃんと機能するようだな。イキナリ惑星が消滅して、知らない内にゲームオーバーになる自体は避けられそうだ。」
そう言って藤井はヘリコプターに乗り込みテレポートスポットの中で待機した。
藤井「僕は、いつでも別惑星に逃げられる様に、ここで待ってるから。」
藤井はそう言って、後の調査を清十郎と寺井に任せた。
藤井は本気で清十郎を殺すつもりだった。もし、藤井の命令を聞かなければ、役立たず者として、清十郎を試しにゲームオーバーさせるつもりだった。清十郎も寺井も藤井の未来予知能力の前では、戦って勝つことはできない
藤井「そうそう、僕ね、このゲームの試験プレイに参加してて、来年公開予定だった新惑星に行く事ができるんだ。」
藤井の話では、その惑星は恐竜人が住まう世界で、恐竜人はドラゴンを操り共に生きているという
「たしか恐竜人と戦って勝つと、ドラゴンの背中に乗れるイベントがあったのだよね。そのドラゴンに乗って、世界を旅するのも有りかもしれない。」
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作品名:引き篭りニートの親、VRゲームにハマる 作家名:西中