君は愛しのバニーちゃん
行き交う人々は不審そうな目を向けるが、幸せ気分全開の俺は、そんなことちっとも気にはならない。
そんなことよりーー
挙式はどこにしようか、ハネムーンはどこにしようかなど……。考えなくてはならないことが沢山あって、とても忙しいのだ。
(もちろん……。初夜のことも……っ♡ むふふ♡♡♡♡)
もはや、笑い声が止まらない。
不気味な笑い声を響かせながら、涙を流して軽快にルンタッタ・ルンタッタとスキップする。
その姿があまりに異様すぎて、翌日から【不審者、注意!】の看板が立てられたことはーー
俺の、知る由もないことなのだが。
ーーその日の夜。
美兎ちゃんの年齢がまだ14歳だったと、衝撃の事実に気付いた俺が……。
キーホルダーを抱きしめながら、一晩中泣き続けたこともまたーー
誰も、知る由のないことなのだったーー。
作品名:君は愛しのバニーちゃん 作家名:邪神 白猫