神ってる(Aino SPINOFF)
神ってる
私の名前は木田博之です。
妻一人、娘一人がいますが、それとは別に、十五しか歳の離れていない隠し子がおります。
10年前に現れたもう一人の娘のこと、37歳の川島愛音(あいの)です。
愛音とは、はっきりした親子関係が築けておらず、私のことを『パパ』と呼ぶこともあれば『木田さん』と呼んだりもします。
音楽教師だったシングルマザーに育てられ、物心ついた時からピアノを弾いていた愛音は、ピアノ以外何も知りません。
兄弟姉妹はもとより、従妹もいない愛音は、祖父母とも疎遠で、孤独な幼少期から成人までを過ごしてきました。
本当にピアノを通しての知り合いしかいないようです。実の娘であるため、さすがに心配は尽きませんが、愛音を見ていると笑いも尽きません。
そんなエピソードをご紹介致します。
作品名:神ってる(Aino SPINOFF) 作家名:亨利(ヘンリー)