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亨利(ヘンリー)
亨利(ヘンリー)
novelistID. 60014
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このコーヒーを飲み終えたら

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>>>>> ピピピ・ピピピ・ピピピ <<<<<

◆ニュース速報~~~17:32分頃、多賀電鉄 高宮駅付近で、下り快速列車が脱線。死傷者多数の模様~~~~~

********************

 雪が降るその日、事故現場は(地獄絵図という言葉が相応しい)と言わざるを得ない状況だった。
何十台もの救急車やパトカー、消防車まで、帰宅ラッシュの幹線道路にあふれ返り、呼気が白く上がる中、人々の怒号が響いた。

「一体何人怪我人がいるんだ?」
  「50人以上だ。怪我の程度で優先順位を付けるぞ」

「寒い。助けてくれ!」
  「今救急車が来ます。しっかりしてください!」

「こっちに人が挟まれている。血が止まらない」
  「救急隊員を呼んで!」

「電話をかけさせて。お母さんに電話・・・」
  「病院に呼びますから、今は動かないで!」
    「ああーーおかあさん・・・」

「他にも人が残ってないか調べるんだ!」
  「車両はペシャンコだぞ。近付くと危ない」
    「まだ中から声が聞こえるんだ!」

「だめだ。手に負えない」
  「つべこべ言うな! 生存者を保護するんだ!」

    「でももう、何人死んでるんだあ!!!」

********************