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ようこそ、メル変の国へ────。

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王子様が立候補したい人を募ると、様々な声が飛び交いました。
「うーん、そうだなぁ…」
王子様は納得がいかない表情を浮かべていました。立候補した住人たちはガッカリ…王子様はとても困ってしまいました。
「僕は少し考えるよ。みんな、今日はありがとう…」
そう王子様が言うと住人たちは帰っていきました。

お姫様が居ないこのに気付いた王子様は日に日に焦ってきたのです。
「困ったなぁ…」
王子様はしょんぼりした様子…心配した住人が来てこう言ったのです。
「王子、少し頭を冷やしてみたら?」
「そうだなぁ…散歩でもしてくるよ。ありがとう。」
そして王子様は散歩に出かけました。

王子様はまずお花畑に行きました。そこにはたくさんの綺麗な花が咲いています。そしてたくさんの美しい妖精が居ました。王子様はその妖精たちの中にお姫様に相応しい妖精が居ないかと期待していました。
「ちょっと妖精たち、集まってくれないか?」
そう言うと妖精たちはすぐに王子様の元へ集まりました。
「王子!!」
「お久しぶり。」
「何でしょう?」
妖精たちはわくわくした様子でした。そして王子様は妖精たちをひとりひとりゆっくりと見ていました。
「うーん…」
「王子、どうしたの?」
「王子!!」
妖精たちはわくわくした様子からいっぺんして、不安そうな表情を浮かべてしまいました。
「実はこのメル変の国には姫が居ないんだ…」
「王子!!今更?」
「え?気付いてなかったの?」
妖精たちは住人たちと同じようにクスクスと笑っていました。王子のことは妖精たちもよく知っていました。
「この中に姫に立候補したい妖精は?」
「…」
「はいっ。」
「…」