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メタだ! ライダー!

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『作者は預かった、返して欲しくば『海辺の小屋』まで来い』
 死神博士からの挑戦状だ。
 その手紙を前に、ライダーチームは緊急会議を開いている。
「作者を人質に取るとは……敵ながら思わぬところに気が付くものだな」
「ああ、作者を脅せばストーリーは自在に操れる、これは未曽有のピンチかも知れないな」
「汚ねぇ真似をしやがるぜ……だけどよ、どう見てもこりゃ罠だよな」
「確かに」
 ライダーチームの面々は頭を抱えた。
 しかし……。
「ねぇ、作者さんってどこに住んでるの? 戦闘シーンで時々見かけるけど、それ以外では会った事もなければ見かけたこともないけど……」
 晴子の素朴な疑問にはっとして顔を見合わすチームの面々。
 頭を抱えていたおやっさんもきっと顔を上げた。
「確かにそうだ、そもそも作者が脅されながらこれを書いているならば、我々はとっくに壊滅的な打撃を受けていてもおかしくないな」
「そうね、このシーンを書いているってことは、どこからか見ているんじゃないかしら? だとしたらショッカーに拘束なんてされてないってことなんじゃ……」
 志のぶの言葉に一同は深く頷いた。
 そしてライダーマンが分析する。
「彼は彼の世界で生きているんだろう、この世界は彼の頭の中で構築されて筆先から紡ぎ出される世界なんだろう、彼自身は好きなようにこっちに来れるが、こっちからは行けないのではないかな?」
「出たがりなのね」
「まあ、ヒッチコック監督のカメオ出演でも参考にしてるんだろう」
「それはそうと、『海辺の小屋』って何だ? これだけじゃさっぱりわからないが」
「マッスル、君が知らないもの無理ないよ、まだ君が登場する前のエピソードだったからな」
「そうさ、2作目の『負けるな!ライダー!』のクライマックスシーンで登場した場所だ、君が登場するのは6作目の『見てくれ!ライダー!』からだったからな」
「いやいや、参謀役のワシにもわからないんだが……」
「おやっさん、どういうわけか9作目の『踊れ!ライダー!』までおやっさんは登場しないんですよ、いないことになってたみたいで」
「いやいや、一文字君とはずっと一緒だったはずなんだが……オリジナルの『仮面ライダー』ではそう言う設定だったはずだぞ」
「忘れてたんじゃないですか? いい加減なところがある人ですから」
「そうそう、設定の矛盾とかそのまんま放置してるし」
「ま、ご都合主義の権化みたいな人だからな」
「時系列も適当だし」
 一同は『うんうん』とばかりに頷き合った。
「なにはともあれこの挑戦状は偽物ってことね、わかっててみすみす罠に飛び込んでいくこともないわね」
「それはそうなんだが……」
「ライダーマン、まだ何か気がかりが?」
「いや、そうではないんだ……ショッカーは、我々が罠と知りつつやって来たと思うだろうな、そして手を出せない我々をボコボコにできる、完全勝利を収められると考えているだろうと思うんだ」
「そうか、そこに油断が生じるのは目に見えてるな」
「ピンチのようでいて、実は逆にチャンスってわけね……ね? 作者さん、そうなんでしょ? そのつもりで書いてるのよね?」


『-(´Д`)→グサッ……ピクピク……』


「返事がないけどまあいいわ、どうやら図星みたいだから」
「行くか!」
「行こう!」
 ライダーチームは『海辺の小屋』に急行した。


ライダ~ \(\o-) →(-o/) / ヘンシ~ン!→\(〇¥〇)/ トォッ!


「わはは……馬鹿なライダー共よ、みすみすやられに来たか!」
 待ち受けていたのは死神博士、そしてその傍らには後ろ手に縛られ、戦闘員にナイフを突きつけられている作者が……。
「え? 作者さん、本当に捕まってる?」
「いや、あれは偽物だよ」
「どうしてわかるの?」
「作者は老眼だけど視力は右1.5、左1.2あるんだ、読んだり書いたりする時以外は老眼鏡をかけない」
「そうなんだ……」
「それに、彼は運動不足だ、なるたけ太めの戦闘員を選んで変装させているんだろうが、本物はもっと腹が出ているさ」
「なるほど……確かに……」


『うう……自分で書いて、自分でちょっと辛い……』


「わはは……どうだ? 手も足も出まい、反撃すれば作者の命はないのだからな」
「死神、貴様にその人は殺せないさ」
「何を甘っちょろいことを、我々は悪の秘密結社だと言うことを忘れたか? 人間の頚をかき切るくらい、眉一つ動かさずにできるわ!」
「一つ大事なことを忘れちゃいないか? その人を殺したら貴様も消えてしまうんだぞ」
「……うっ……いや、ゴーストライターを立てればいいだけのこと、我々ショッカーの息がかかった者をな、このシリーズは『ライダー!』シリーズではなく、『ショッカー!』シリーズとして生まれ変わり、我々がライダーチームを懲らしめる物語になるのだ!」
「ゴーストライターってのは、著名人に立てるものだぜ、その人は投稿マニアに過ぎないじゃないか」
「そ、それは確かに……」
「それに、貴様らがその人を殺せない理由がもうひとつあるぜ」
「な、なんだ?」
「そいつは戦闘員が化けているだけだからさ!」
 ライダーマンが偽作者に向けてフックを発射すると、作者には到底無理な素早い動きでかわした、しかも後ろ手に縛られてなどいない、そのふりをしていただけだ。
「くそっ……よくぞ見破ったな」
「死神、我々を騙そうとしたんだろうが、詰めが甘いんだよ!」
「くっ……それと言うのも作者がワシの性格をコメディタッチに設定したせいだ……おい、作者! 覚えていろ!」
「無駄だ、最近物忘れが激しいってボヤいていたからな」
「ぐぅぅぅぅ……どこまでもいい加減な……かくなる上は!」
「フン、怪人か? 相手になるぜ!」
「ふふふ……貴様らはこの怪人には指一本触れられん」
「ずいぶんな自信だな」
「余裕を見せていられるのも今の内だけだ! 行け! キクガシラコウモリ男!」
「な、なにっ!?」
 小屋の背後から翼を持つ怪人が飛び立つ。
「なんだか鼻が潰れてて情けない顔の怪人だな、あまり大きくもないし強そうには見えないぞ、私のライダーキック一発で……」
「だめだ! ライダー! キクガシラコウモリは湖北省に生息するコウモリだぞ!」
「えっ? と言うことは?」
「例のウィルスを持ってるかもしれん、いや、怪人として差し向けるくらいだ、必ず持ってると考えた方がいい」
「こいつ自身は平気なのか?」
「おそらく抗体を持っているんだろう」
「くそっ……指一本触れられないってのはそう言うことか……」
「私に任せろ、飛び道具を持つのは私だけだ」
「そうか、ライダーマン、頼む」
「任せてくれ! ロープフック! 何っ?」
「貴様の武器を知らないはずもないだろう? そいつにはパワーは必要ないからな、その代わり敏捷性は最大限に与えてある、至近距離でなければ当てられんぞ……やれっ! キクガシラコウモリ男! 唾吐き攻撃だ!」
「ぺっ、ぺっ、ぺっ」
「キャッ、汚いわね!」
「レディ9、汚いくらいじゃ済まないぞ、飛沫にも触れるな! ライダー、マッスル! 君たちは下がっていてくれ、パンチもキックもダメだ、コンタクトは全部NGだ!」
作品名:メタだ! ライダー! 作家名:ST