左端から見れば全部右寄り Part.3
12.マスコミが大事なことを報じないわけ
先日の『どうしてこれを報じない?』の続きになります。
まず、8/3河野防衛大臣の会見における、東京新聞・上野記者の質問に関するやり取りを載せます。
東京新聞「自民党提言の相手領域での弾道ミサイル阻止(敵基地攻撃能力)を検討する場合、中国や韓国の理解を得られる状況ではないのでは」
河野防衛大臣「中国がミサイルを増強している時になんでその了解がいるのか」
東京新聞「韓国に関しては?」
河野防衛大臣「なんでわが国の領土を防衛するのに韓国の了解が必要なのか」
もうひとつ、同じ会見における共同通信記者とのやり取りです。
共同通信「自衛隊はどういう想定で動くのか?」
河野防衛大臣「手の内は明かさない」
共同通信「国の命運が総理や防衛相の手中にあるということ危険な発想では?」
河野防衛大臣「そうは思わない」
どう思います?
東京新聞の記者の頭の中では、日本は中国や韓国の許可なしに国土を防衛してはいけないらしいですね。
中国には日本に向けて配備されているミサイルが2,000発以上あると言われています。
なのに相手基地を攻撃してはいけないと? 全部迎撃ミサイルで撃ち落とせと?
自衛隊の練度は高く、迎撃ミサイルの命中精度はかなり高いと言われていますが、当然100%ではありません、かなり高く見積もっても90%です、つまり2,000発撃たれれば200発程度は着弾してしまうわけです。
記者は『専守防衛』に反すると言いたいのかもしれませんが、厳密に言えば、専守防衛は実際に被害が出てからでないと成立しません。
つまり、東京新聞記者は、日本はまず丸腰でミサイルを受けなければならない、その後迎撃ミサイルを発射するのは構わないが、200発程度を撃ち込まれるのは仕方がない、中・韓の機嫌を損ねるよりはましだ、と考えているようです。
一発目のミサイルはぜひ東京新聞本社を直撃してもらいたいものです。
共同通信記者のはスパイの発想ですね。
「どこまでやったら、どういう反撃をして来るのか教えろ」と言っているようなものです。
そして、『国の命運が云々』と言ってはいますが、おそらくそんなことは考えておらず、現政権に指揮権があることが気に入らない、ブレーキが利かないではないか、と言いたいのでしょう。
彼らの頭の中では『侵略』の主語は常に日本なのです、だから日本が軍事力を持つこと、防衛目的であれそれを行使することには敏感過ぎるほど敏感で、他国がいくら軍事力を強化しても意に介さないわけです。
でも、現実にはそうではありません、むしろ日本は侵略戦争をしそうにない国の筆頭だと思っています、侵略の意欲満々なのはむしろ左派がシンパシーを寄せる赤い大国です。
こんな記者たちが在籍するマスコミがまともな報道をするはずもありません。
60年代から70年代初頭にかけて、学生運動が花盛りでした、活動に身を投じていた学生を民間企業が採用すると思いますか? 私が人事担当者なら決して採用しません。
運動家の就職先のトップ3は官公庁、教師、マスコミだったのです、その次が政治家ですね。
1970年に20歳だった学生は現在70歳、平社員や中間管理職なら定年を迎えていますが、取締役まで出世していれば現役です、つまり、マスコミは当時の活動家のなれの果てが牛耳っているわけです。
学生運動の究極の目標は共産化革命、なるほど、中国や北朝鮮に同調するわけです。
で、日本は破壊の対象ですから、日本とことごとく対立する韓国はお仲間なのです。
マスコミがまともに報道しない理由は他にもあります。
まず、『日中記者交換協定』と言うものがあります。
建前上廃止にはなっていますが、『日中記者交換協定に関するメモ』は今でもあります。
どういうことかと言いますと、『日本のマスコミは中国に不利になることを報道してはいけない、違反すればその社の中国支社は排除する』と言う取り決めなのです。
自社だけが中国国内での取材が出来ない、と言う状況はあまり歓迎できませんから、各社は報道しないのです。
産経新聞はかつてこの協定に同意せずに支局を拒否されました。
支局を置いて協定に従う、支局を置かずに自由に書く、どちらがより正確な情報を伝えられているんでしょうね。
もうひとつ、先日中国で施行された『国家安全法』があります。
中国の、と言うよりも中国共産党に盾突くことは、外国人であっても、外国での活動であっても許さない、と言うものです。
つまり、私がこんなことを書いて投稿しているのも、実は国家安全法に抵触しているのです、日本にいる限り逮まさか捕されることもないでしょうが、私はもう中国には行けません。
影響力など微々たるものでしょうが、それでも一応逮捕されてしまう可能性はあるのです、まぁ、生涯行くつもりもないので別に構いませんが……。
支局員やその家族が中国にいれば、たちどころに逮捕されてしまいます、報じられるはずもありません。
どうですか?
『そんなバカな』とか『今の時代にそんなことはないだろう?』と思う方もいらっしゃるでしょう。
民主主義の法治国家では常識的に考えてあり得ないことです、ですが、一党独裁制の国ではあり得ることなのです。
映画や小説で『悪い王様』って出てきますでしょう? そのまんまです。
王位を守るためならば、現体制を維持するためならば『何でもあり』なのです。
そこに我々民主主義国に住んでいる者の常識は当てはまりません、『そんなことはないだろう』と考えていては対応を誤ります、『なんだってあり得る』と考えるべきなのです。
作品名:左端から見れば全部右寄り Part.3 作家名:ST