問答無用で。
「…夕食ぐらい……奢って貰わないと だね」
女の子が、一歩前に踏み出す。
その分俺は、後ろに下がった。
「ど、どうして──」
「アンタが私に、したイタズラの償い」
壁際まで追い詰めらた俺に鼻先に、女の子の人差し指が迫る。
「この後 私、5コマ目まであるから…終わる頃に ここで待ち合わせね」
何かを言いかけたその刹那、移動した女の子の指は、立てた形で自らの唇に当てられた。
「一度付いた嘘は…付き通さないと♪」
呆然とする俺に、最後のとどめ。
「私を怒らせたら…怖いよ♡」
俺はその後、出会ったばかりの女の子に 夕食をご馳走して、身に覚えのない罪を償った。
─ これが、俺と曜子の付き合い始めた キッカケだったりする。。。