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きみの見る世界【詩集6】

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肩の力を抜いて


肩の力を抜いてゆったりと深呼吸してみて
風を感じて、目に見えない自然の息吹を
その香り温かさ手触りを
自然はあなたを拒んではいない

いつの間にか人工物に囲まれて、それだけが世界なのだと信じていた
アスファルトとエアコンと機械の臭い
私を知りもしない者たちが勝手に作った基準に縛られて
決められた道を“正しく”たどることだけが正しいと信じさせられて
他人の作ったシステムに組み込まれていることに気づかずに

それは私の進む道じゃない
それは私の生き方じゃない

気づかずに見えない鎖でがんじがらめに縛り上げられ
歩けなくなって“他人の道”の途中で倒れて動けなくなるまで

ゆっくりでもいい
少しずつでいいから大切なことを思い出して
動かなくなった足をもう一度動かし
思考停止してしまった脳と心をもう一度起動させるために

思い出して、大切なことを
あなたは誰?
誰のモノでもない
私は私だと

風の語る声に耳を傾ける
空の青さを知り
柔らかな空気の香りを嗅ぐ
暖かな陽光を感じ取る
優しい自然のささやき

思い出して大切なこと
あなたは誰?
私のことを決めるのは私
他の誰でもない
自然の呼ぶ声に耳を傾け
風を感じて

作品名:きみの見る世界【詩集6】 作家名:maki