小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

オヤジ達の白球 81話~最終話

INDEX|14ページ/14ページ|

前のページ
 


 「うふふ。
 素晴らしさに気が付いていないのは、しろうと監督の大将だけです。
 さて、それではこんどこそ、試合開始といきましょう。
 消防さんもしびれをきらして待っていますから」
 
 おう。頼むとぜと祐介がベンチへ引き上げていく。
監督がベンチへ座ったのをたしかめたあと、主審の千佳がマウンド上の
坂上へむかい「プレィボ~ル」と、ひときわたかい声をはりあげる。

 目元をぬぐった坂上が、身体を前へ傾ける。
ボールを握った指先に力がこもる。

 (待たせたな慎吾。
 今度こそ本気で行くからな。しっかり受けてくれよ)

 (待たせすぎです、坂上先輩。
 それはともかく、今夜は本気で、おもいきりゲームを楽しみましょう)

 「お~い、みんな。打たせるぞ!。
 しっかり守ってくれよ!」

 慎吾の大きな声がグランドを響き渡る。

 「おう。打たせろ、打たせろ。
 おれのところへ打たせろ。ぜんぶアウトに取ってやる」

 内野と外野から、つぎつぎ男たちの元気な声がかえってくる。
 

(完)