オヤジ達の白球 81話~最終話
オヤジ達の白球 (81)再登板のシナリオ
10分間の守備練習が終わる。
そのうえ試合前の練習ではなによりも声を出し、士気を
たかめることが大切だ。
しかし。今夜にかぎり、なぜか全員が面食らっている。
北海の熊の右手は、包帯につつまれている。
消防との試合以来まったく姿をみせなかった坂上が、とつぜんあらわれた。
負傷した熊にかわって投げると云う。
俺の指定席だとばかりに熊が、ベンチの中央へどかりと腰をおろす。
顔をふせたままの坂上は、投球練習をしていない。
気のせいなのか。照明のせいなのか、坂上の顔はひきつり、青白い。
「居酒屋チームさん。守備についてください。
そろそろゲームをはじめましょう」
千佳の澄んだ声が、グランドから響いてくる。
10分間の守備練習が終わる。
そのうえ試合前の練習ではなによりも声を出し、士気を
たかめることが大切だ。
しかし。今夜にかぎり、なぜか全員が面食らっている。
北海の熊の右手は、包帯につつまれている。
消防との試合以来まったく姿をみせなかった坂上が、とつぜんあらわれた。
負傷した熊にかわって投げると云う。
俺の指定席だとばかりに熊が、ベンチの中央へどかりと腰をおろす。
顔をふせたままの坂上は、投球練習をしていない。
気のせいなのか。照明のせいなのか、坂上の顔はひきつり、青白い。
「居酒屋チームさん。守備についてください。
そろそろゲームをはじめましょう」
千佳の澄んだ声が、グランドから響いてくる。
作品名:オヤジ達の白球 81話~最終話 作家名:落合順平