更新日時:2020-03-28 23:04:25
投稿日時:2020-03-28 23:04:25
廃駅
作者: 郷田三郎(G3)
カテゴリー :現代小説
総ページ数:1ページ [完結]
公開設定:公開
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著者の作品紹介
私は心身共に疲れ切って電車の吊り革に掴まっていた。
唐突に電車が止まり車内のアナウンスがあった。「地震があった為、緊急停止いたしました――」どうやら、路線と設備の点検が終わるまで、このまま缶詰にされるらしい。
窓外を見れば、そこは遥か昔に廃駅となって朽ち果てそうなホームだけが辛うじて残っている場所だった。
太平洋戦争の空襲で被害を受けたものを保存してあるとの事だった。私は――この駅の残骸を同病相憐れむ様な気持ちで見送って来たのだった。
私は乗客を掻き分けると、力任せにドアを押し開き車外に飛び出した。
扉の写真は京急の横浜近くにある廃駅です。
唐突に電車が止まり車内のアナウンスがあった。「地震があった為、緊急停止いたしました――」どうやら、路線と設備の点検が終わるまで、このまま缶詰にされるらしい。
窓外を見れば、そこは遥か昔に廃駅となって朽ち果てそうなホームだけが辛うじて残っている場所だった。
太平洋戦争の空襲で被害を受けたものを保存してあるとの事だった。私は――この駅の残骸を同病相憐れむ様な気持ちで見送って来たのだった。
私は乗客を掻き分けると、力任せにドアを押し開き車外に飛び出した。
扉の写真は京急の横浜近くにある廃駅です。