小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

駄目でしょ!

INDEX|1ページ/3ページ|

次のページ
 

「どうして?」

 いつもの公園の いつもの時計塔の横。

 17時の待ち合わせに、当然の様に15分遅刻した琴ちゃんは、謝るどころか 僕を詰問し始めました。

「何で、そんなものしてる訳!?」

 どうも、手袋の事を言っている様です。

「寒いからだけど」

「ヒロは今から…、私と何をするつもりなの?」

「─ デート」

「じゃあ、そんなものしてたら 駄目でしょ!」

 顔を顰める僕に、琴ちゃんは 食って掛かりました。

「手を繋がないデートなんか、ありえないんだからね!!」

「大丈夫。してても、手は繋げるから」

「デートで手を繋ぐ時には、手袋なんかしてたらNGなの!!!」

 腕を伸ばした僕は、琴ちゃんの手首を取ります。

「これは、何でしょう」

「…私の手」

「自分だって してるじゃない。手袋」

「つ、繋ぐ前に 外すし…」

「じゃあ、僕も同じで 良いよね?」

「うー」

作品名:駄目でしょ! 作家名:紀之介