小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

フリーソウルズ2

INDEX|54ページ/71ページ|

次のページ前のページ
 

Scene.45
緊急電話

ナイッアダイビングショップのカウンター内で電話が鳴る。
店の固定電話ではなくブロンド女性の携帯電話である。

店員   「(電話に出る)チーフ。どうしました?」

待ち疲れていた真凛は店員の電話での話し声に聞き耳を立てる。
店員の表情がどんどん険しくなっていくことに心がざわつく真凛。
店員が通話を終えると同時に

真凛   「何か、あったんですか?」
店員   「いえ、べつに・・・(焦りの色)」
真凛   「香織さんに何かあったんですか?(詰め寄る)」
店員   「香織さんの着けていたエアタンクが海底で見つかったと・・・」

顔が青ざめる真凛。

真凛   「で、香織さんは・・・香織さんは無事なんですか?」
店員   「(首を横に振り)チーフとインストラクターふたりで探しているので、ご心配なく」

店員の頼りない声を聞き終わる前に店の外に飛びだした真凛。


Scene.46
香織海底

水中に仰向けに浮いている香織
マスクやレギュレーター等の装備を一切着けてない香織。
ウエットスーツだけになり淡く光る海面を見あげている香織。
(香織の記憶)
第一農業高校放課後のグラウンド。
1メートル60センチのバーを背面飛びで越える。
空中に身を投げ出した瞬間に香織の視界の広がる空の青。(記憶以上)
海中から見あげる淡く青く光る海面。
”私は生きている”と実感する香織。
肺にある空気を吐ききる香織。
香織の最後の呼気が泡となって天上にのぼっていく。
流れくるまま全身に海水を吸い込んむ香織。
ゆっくりと海底へと沈んでいく香織。



作品名:フリーソウルズ2 作家名:JAY-TA