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フリーソウルズ2

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Scene.41
ユアトタクシー

ワンボックスタクシーの車中
裕司は後部座席に寝かされている。
ユアトが助手席に乗りこむ。

裕司   「ジローは?」
ユアト  「ワンちゃんかい? うしろにいるよ」

タクシーの荷室に寝かされているジロー。
ジローにラグを掛けて運転席に戻る運転手。

裕司   「ジロー(と呼びかける)」

ジローの返事がない。

裕司   「ジロー、ジロー(焦る)」

刺すような痺れと痛みで身動きの取れない裕司。

ユアト  「(シートベルトを締めながら)でも具合はあまりよくない。動物病院に行かないと」
ユアト  「運転手さん、急いでください」

アクセルを踏みこむ運転手。
猛スピードで山をおりていくタクシー。

裕司   「ユアトさんと呼んでいいですか?」
ユアト  「ああ、かまわないよ」
裕司   「ユアトさん、あの動画・・・。敦木駅前の事故・・・」
ユアト  「えっ、ユーチューブ見てくれたんだ」
裕司   「チラッとです。本当にチラッと・・・」
ユアト  「ごめんね。君に無断でアップさせてもらった」
裕司   「それはいいんですけど、あの事故・・・」
ユアト  「あの事故・・・?」
裕司   「僕と関係あるんですよね、あの事故・・・」
ユアト  「(ヘッドライトが照らす前方を見ながら)裕司くん。疲れたでしょ。ゆっくり休むといい」

不安や疑問が入り混じって眠れない裕司。

裕司   「ユアトさん、ひとつ訊いていいですか?」
ユアト  「何?」
裕司   「あの光・・・」
ユアト  「あ、あれ・・・」
裕司   「何だったんですか、あの眩しい光?」
ユアト  「あの光か・・・説明が難しい・・・(言いよどむ)」
裕司   「知ってるなら、ぜひ・・・」
ユアト  「知ってるわけじゃない。あくまで個人的見解だけど、あの光は・・・」

ユアトの答えを待つ裕司。

ユアト  「ゼーレと関係がある。もし眠れないなら、裕司くんに見てほしい。僕が公開した動画すべてを」



作品名:フリーソウルズ2 作家名:JAY-TA