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紀之介
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大罪人
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「当然…吾輩は……」
長い事、黙って私の後を歩いていたラムスイが 呟いた。
「─ <天上界>に案内されるのであろうな?」
「まさか」
立ち止まって、私は振り返る。
「今の貴方には、<天上界>に入る資格など ありません」
「な、何故だ?」
「罪人ですから」
「わ、吾輩がか?」
「はい」
ゆっくりと私は、ラムスイに近づいた。
「自分の都合で…<至高の存在>の真の教えを捻じ曲げ、流布した罪は重いですよ?」
作品名:
大罪人
作家名:
紀之介