お前だけには負けられない!
注1 うっちゃり:土俵際で相手を吊り上げるようにして斜め後ろへ投げる逆転技
注2 てっぽう:地面に堀立てた丸柱に掌を交互にぶつけるようにして押す稽古、相手を押す力を鍛えるとともに、腰の構え、足の運びも稽古できる
注3 ぶちかまし:腰を低く構え、上体を前かがみにして額から相手に当たり、同時に突き放して行く立ち合い、押し相撲の力士が良く用いる。
注4 十両:大相撲の番付は下から、序の口、序二段、三段目、幕下、十両、幕内となっていて、この内十両以上を関取と呼び、一人前の力士として扱われる。
幕下以下は取的(とりてき)と呼ぶが、現在はあまり用いられない。
〇〇関と呼ばれるのは十両以上。
注5 体がない:一方の力士が逆転不可能な状態にあることを指す、例えば投げられて裏返
しに土俵に落ちて行く状態、土俵際で後ろ向きに飛んでいる状態、吊り上げられて両脚が土俵から離れている状態など。
この際に技をかけている力士が手をついたり踏み越したりしても負けにならない。
注6 小結に叶う:横綱が地位となったのは明治末期からであり、それまでは特に優れた大関に贈られる称号だったので、『これより三役』の三役は大関、関脇、小結とされる。
作品名:お前だけには負けられない! 作家名:ST