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オヤジ達の白球 66話~70話

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オヤジ達の白球(66)70mのジャンプ台

 2階から陽子が降りてきた。
眠そうな目だ。物音で目が覚めたのだろう。
髪はベッドで乱れたまま。
ピンクのパジャマの胸に愛犬のユウスケを抱いている。

 「あらぁ・・・たいへんな事態です・・・」

 赤い目がボンネットの凹みと、毛布にくるまれた祐介を交互に見つめる。
何が発生したのか、ようやく理解したようだ。 
 
 「4時頃だったかしらねぇ、雨が降り始めたのは。
 風も強くなってきました。なんだか急に、
 荒れた天候にかわりはじめたと思いました。
 でもね。眠くて眠くてそのまま、ベッドへ沈没してしまいました・・・」

 物音に気づいて起きてきたけど、
まさかこなことになっているなんて・・・と
陽子がユウスケの首を抱きしめながら、クスリと笑う。
悪気はない。
想定を超えた光景に直面すると人はおもわず、苦い笑いがこみあげてくる。