了解。
「あ!?」
玄関を開けた僕は、その場で固まった。
何故なら、出迎えてくれた竹中の様子が、普段と全く違ったから。
普段の地味な装いとは打って変わった、お洒落な姿だった。
「取り敢えず中にはいって、ドアを閉めてくれ」
我に返って指示に従う僕。
戸を締めて振り返ると、竹中はニヤリと笑って腰に両手を当てた。
「どうだ?」
「可憐で可愛く、綺麗で麗しい♫」
「ふむ」
「…大学に来る時も、そう言う感じで来れば良いのに」
「こんな手間暇かかる事、毎日するのは御免だ」
「じゃあ…何で今日は……」
「初デート記念、だ」
見た事がない表情の竹中。
感激した僕の体内で、良く解らない衝動が湧き上がる。
思わず一歩踏み出そうとした刹那、竹中はボソッと呟いた。
「抱きついて 服を駄目にしたら、デートなんか してやらん」
「─ 了解。。。」