【詩集】 蒼い風
ただ、しあわせを
全てを捧げてしまったわたしは
もはやわたし自身のしあわせを求めてはいけないのでしょうか
全てを捧げてしまったわたしは
もはや生きている価値すらないのでしょうか
わたしはただ、あなたのしあわせだけを願っています
わたしの一生分のしあわせすべてを賭けて
あなたがしあわせなら、わたしはそれでいいのです
でも、わたしにはあなたがいま
しあわせなのかどうかがわからないのです
だから苦しいのです
わたしのこの身を切るような苦しみが
無駄だとは思いたくないのです
あなたがいま、しあわせならそれでいいのです
その笑顔がわたしに向けられることがなくても
あなたが笑顔でいられるなら
わたしはそれだけで満足なのです
でもわたしは、あなたがいましあわせなのかどうか
知ることもできないのです
あなたには笑っていてほしいのです
笑顔でいてほしいのです
しあわせであってほしいのです
ただそれだけなのです
それなのに
わたしはあなたがしあわせなのかどうか知らないのです
わたしの苦しみに価値があるのかどうか
確かめる術がないのです。
だからわたしはこんなにも苦しむのです
贅沢な悩みです
愚かな悩みです
それでもわたしは
あなたがしあわせでいてくれることだけを願っているのです
あなたがもし
しあわせだと言ってくれるなら
わたしはそれだけで全てが報われるのです