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泉絵師 遙夏
泉絵師 遙夏
novelistID. 42743
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紅茶と庭のお話

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 だって、私は都会の真ん中で生まれ育って、そんな造成地なんてなかったから。
 でもね、その場所は確かにあるの。
 それはね、昔遊びに行った親戚の家の近く。
 当時はまだ造成地で、やっぱり家が少なかった。
 事情があって、その親戚の家の近くに引っ越した。
 あの時のことなんて完全に忘れてたから、その場所がすぐ近くにあることに気づきもしなかった。
 でも、最後に見た夢のあとにね、思い出した。
 確かにそこだったって。
 実際に行ってみたんだよ。
 記憶の通りに坂道があって、その突き当りを左。
 あの時はなかったけど、上に登る道があって。
 でもね……
 あの家はなかった。
 ただ、建っていないんじゃなく、最初からなかった。
 だって――

 そこにあったのは、沼だったから。
作品名:紅茶と庭のお話 作家名:泉絵師 遙夏