ニート戦記
机の上に莫大と乗せられた資料。日に日に改善が繰り返される人工知能による人々がより快適に住めるような環境作り。
「はぁ…あぁ読むのがだるい。もう勝手にしてくれ。」
こう嘆くのは他国から「彼」と呼ばれるニート国の首相である。
「このアルゴリズム俺が必死になって最初作ったやつだけど、なんでこんなにおっきくなってんだ。技術開発がすげぇ。」
「うーす。」
「お、お帰り。お偉いさんなんか言ってたか。」
「録音テープ置いてくんで聞いてください。
「あぁ、はいはい」
めんどくせ。まぁなんか上手くいったろ。
こんなことを言いながらも机の上の一枚の資料に目が止まった。
…あぁまたニートによる勝手な思想暴走自殺の話か…
男が困ったような顔をする。
考え過ぎんのも困りもんだよなって話だよな。これって。
コーヒーをすする。
まぁつまり俺らはやっすい労動賃金やら孤独死やらネグクティブやら引きこもりやら格差社会やら犯罪履歴やら、そんな問題を新たな国を形成することで一からやり直すことを掲げてやってきた。そんなかでさらにニートにも無能、有能の価値観の共有みたいなのが出てきて、暴走した奴が無価値排除みたな動きみせた。そうゆう奴が勝手に人殺しになってそんで罪の重さに耐えきれず死ぬやつだろ。これ。
いやぁめんどくさい問題だよなぁ。
男は頭をポリポリと掻いた。