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おえかきギミック

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「私が描いたから?」
「そうよ!」
「なんだか不思議…」
私は疑いの念がなくなり、今ここで起きていることをすべて受け入れることにした。
「ねぇ、リリス。見て!」
妖精はそう言うと宙を舞いながらキラキラした粉を降らせた。
「すごい!綺麗!」
「そうでしょ?私の魔法。」
「本当に妖精さんなんだね!」
「だからそう言ってるでしょ?」
それから私は妖精と無邪気にはしゃいで遊んでいた。気付くと陽は沈みかけていて夕方になっていた。
「あ…私、そろそろ帰らなくちゃ。」
「え?どこへ?」
「みんなのところ。」
「そっかぁ…また会える?」
「どうかしら…」
私はきっとまた会えることを信じて病室へと戻ることにした。
「妖精さん、ありがとう。またね。」
「リリス、ありがとう。」
そう言うと妖精はキラキラした粉を降らせて消えていった。

病室へ戻った私は不思議な気持ちでいっぱいだった。そしてまた妖精と会えると信じていた。この出来事を先生に話すかどうか迷っていた。迷っていたのは先生がこの話を信じてくれるかわからなかったからだ。そうこうしていると先生が病室へ入ってきた。
「リリスちゃん、調子はどう?」
「うん!大丈夫!」
「それなら良かった。」
「先生!また絵を描こうかな…」
「おお、描けたら見せてね。」
そう言うと先生は病室から出ていった。そして私はまた絵を描き始めた。どんな絵を描こうか考えていた。もし妖精とまた会えるのなら、妖精の絵がいいのかなと思った。でも私は色々な絵を描きたかった。この夜はお花畑に居る天使の絵を描くことにした。
それから私はペンと画用紙を取り出し、絵を描き始めた。そして気付くと私は眠っていた。

「おはよう。」
作品名:おえかきギミック 作家名:清家詩音